持続可能な生物資源の利用自然回復支援

スリランカ野生生物保護のための教育プログラム

キリンビバレッジは、スリランカ紅茶農園の若者を対象とした野生生物保護のための教育プログラムに資金援助をしています。
ヒョウはスリランカの生態系で食物連鎖の頂点にありますが、地域住民の仕掛けたトラップに捕えられて死んでしまう場合も多く、農園やその地域の住民に生態系保全の重要さを理解してもらう必要性が高まっています。
2020年に、数十年前に絶滅したと考えられていたヒョウの突然変異といわれるブラックパンサーがトラップに掛かっているのが発見されました。ウダワラウェ国立公園内にあるエレファントトランジットホームで保護されたものの、残念ながら後日死んでしまいました。
この事件を契機として、スリランカのNGOや野生生物保護局、学術専門家や環境保全に熱心な農園マネージャーたちが集まり、紅茶農園の若者たちに地域の生態系について教育するパイロットプロジェクトが企画され、キリンビバレッジの資金援助を受けて実行に移されました。新型コロナウイルス感染拡大のために実施が遅れていましたが、2021年は農園従業員や学生を対象としたセミナーが3月に2回(合計69名参加)、4月と10月にはホートンプレインズ国立公園で合計43名の若者を対象に宿泊型のワークショップが行われました。

  • 野生生物保護のワークショップ

  • 野生生物保護のワークショップ

工場ビオトープでの固有種保護

キリンビール横浜工場では、生物多様性横浜行動計画「ヨコハマbプラン」に賛同して2012年夏にビオトープを整備しました。横浜工場は広域的な生態系ネットワークの一部を担い、全体として地域の生態系が豊かになるための取り組みを進
めています。
地域の自然を熟知したNPO法人鶴見川流域ネットワークと連携して、毎年春から秋にかけて「自然の恵みを感じるツアー」を毎週実施しています(現在は新型コロナウイルス感染拡大を受けて休止しています)。
キリンビール神戸工場では、1997年に設けたビオトープで地域の絶滅危惧種カワバタモロコやトキソウなどを育成し、地域の絶滅危惧種を保護育成する“レフュジアビオトープ”として機能しています。

キリンビール岡山工場では、地域の方々と共に2005年から国指定の天然記念物アユモドキの保全活動に取り組んでいます。毎年、地元小学校が育てたアユモドキの人工繁殖個体を敷地内のビオトープに放流し、地元の瀬戸アユモドキを守る会や専門家などと連携しながら、成育しやすい環境の整備を行い、定期的に生体調査を実施しています。これまでのところアユモドキの産卵は確認できていませんが、2021年の成育調査では産卵環境がアユモドキに近いサンヨウコガタスジシマドジョウ(絶滅危惧種)の産卵を確認できました。なお、工場内の見学コースでも水槽展示を行い、アユモドキ保全の啓発活動を実施しています。

  • 岡山工場のビオトープ

キリンビバレッジは、ボルネオの生物多様性を保全する認定NPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパンの「恩返しプロジェクト」に賛同し、この活動に寄付ができるボルネオ支援自動販売機を展開しています。オフィスや学校、ビル、動物園、工事現場など日本全国で約200カ所に設置いただいています。

国連食料システムサミット2021

キリングループは、2021年に米国ニューヨークで開催された「国連食料システムサミット2021(Food Systems Summit:FSS)」への支持の表明に向けてコミットメントを提出しました。今後、持続可能な食料システムの変革に貢献する取り組みを推進します。

※ 上記情報は「キリングループ環境報告書2022」の開示内容を転載したものであり2022年6月末現在の情報です。