コーヒー農園

レインフォレスト・アライアンス認証取得支援

ベトナムは、ブラジルに次ぐ世界第2位のコーヒー豆生産国です。2019年にキリングループが輸入したコーヒー豆の約3割がベトナム産であり、「キリン ファイア」などに使用されています。一方、ベトナムのコーヒー農園の大半は小農園であり、適切な教育機会がないために、以前からのやり方を改善できずに収量の減少に見舞われたり、必要以上の化学肥料を使ってしまう農家が存在します。また、2019年に実施した2050年と2100年時点での気候変動影響についてのシナリオ分析では、コーヒー豆は多くの国・地域で収量に大きな影響を受けることも分かりました。
そこで、キリングループは、生産地の農家とともにより持続可能性を高め、将来にわたり良質な原料を安定的に使用していくための取り組みとして、2020年よりスリランカの紅茶農園で継続的に取り組んできたレインフォレスト・アライアンス認証取得支援の取り組みを、ベトナムのコーヒー農園へと拡大することにしました。

支援内容

2020年の支援先は、ベトナム最大のコーヒー豆生産地であるベトナム中南部ダラット省の小農園です。この地域は標高約500m、平均温度が25~27度前後とコーヒー栽培に適した地域といわれており、大半が耕作面積1~1.2ha程度の小農園です。小農園には適切な教育機会がないために、自ら栽培方法を改善していくことが困難です。
例えば、より多い日光が生産性を上げると考えて園内の木を切り倒してしまう農家が多くいますが、実際には厳しい日差しがコーヒーの木を疲弊させ、大雨の時には肥沃な土壌を流出させてしまいます。認証取得支援のトレーニングでは、日陰樹としてアカシアや果物の木を植えることが、強い日差しや激しい雨からコーヒーの木を守るとともに、土壌の湿度を保って乾季に灌漑の水が少なくて済む利点があることを教えます。日陰樹は、小農園に副収入ももたらします。また、化学肥料や農薬を適切に最小限に使うことを学ぶことで、土壌の機能を保全し、これらを購入する費用を削減することで収益を向上させ、労働者の健康も守ることができるようになります。
このように認証取得支援では、小農園主が農業に関する多様な知識を習得する機会を与えることで能力向上を促し、より合理的な天然資源使用と気候変動などの環境変化にも柔軟に対応できるように農業レベルを向上させることで、生産コストを下げながらコーヒーの品質向上を図ることができるように支援していきます。

2020年の主な具体的な活動予定

  • レインフォレスト・アライアンスの農学者による小農園の状況分析と活動計画の立案。
  • 小農園のグループ化とリーダーの選任。
  • 各グループリーダーへの持続可能な農業についてのトレーニング実施。
  • トレーニングされたリーダーによる各小農園のトレーニング実施。
  • 各グループでの自己評価と改善計画の立案・実施。