ホップ畑

日本産ホップの状況

岩手県遠野産ホップは「一番搾り とれたてホップ生ビール」の主原料です。収穫したホップを生のままマイナス50℃で急速に冷凍・粉砕したものを使用しており、日本産ホップだからこそ可能な商品になっています。さらに、クラフトビールを拡大する中で、特色ある日本産ホップの重要性は増しています。
しかし、農家の高齢化や後継者不足もあり、遠野産ホップの生産量はピーク時の4分の1にまで減少し、10年後には消滅する可能性もあります。
こういった背景を受けて、日本産ホップの7割を調達しているキリングループは、日本産ホップの価値化のために様々な取り組みを推進しています。

ホップ生産量・栽培戸数(岩手県「ホップに関する資料」(2016)より)

  • ホップ生産量・栽培戸数の図

ホップ畑生態系調査

2014年から、遠野市ホップ畑で生態系調査を行い、2015年には昆虫類104種、鳥類19種を確認しました。多くの生きものが存在する理由は、5mの高さにまで伸びるホップを風の影響から守る防風林の存在にあります。この防風林と下草の組み合わせが多様な生きものを育んでいるのです。このことにより、ホップを栽培するために人々が工夫してきたことが、ホップ畑周辺の生きものの多様性を育み、守ってきたことが明らかになりました。2016年からは、遠野の自然の豊かさとホップ畑がその一部であることを感じていただくために、地元の小学生を招いた「生きもの観察会」を行っています。

  • 図:昆虫168種 植物288種

  • ホップを守るために

    ホップを守るために整備した防風林や地面の乾燥を防ぐための下草に多様な生きものが生息しています。

  • 生きもの観察会の様子

    生きもの観察会の様子

日本産ホップ価値化の取り組み

遠野市では、キリングループと遠野市でホップの魅力を最大限に活用して地域を活性化するTK(遠野×キリン)プロジェクトを立ち上げ、市民の誇りを育む「ホップ収穫祭」などの活動を推進しています。2018年には、遠野市が掲げる「ビールの里構想」の実現に向けたまちづくりを加速するために農業法人のBEEREXPERIENCE株式会社に出資し、キリングループが育種した希少ホップ「MURAKAMI SEVEN」を中心とした日本産ホップの持続的生産やブランド価値の向上、地域経済の活性化という社会的価値に貢献するとともに、日本産ホップの安定調達、クラフトブルワーへの外販を通したクラフトビールカテゴリーの育成といった経済的価値にもつなげていきます。