多様性

2019年に策定したKV2027において、グループ共通の価値観“One Kirin Values”に、従来の「熱意」(Passion)、「誠意」(Integrity)に加え、「多様性」(Diversity)」を追加しました。世界のCSV先進企業となる」ためのドライバーは、「多様性」であると考えています。
キリンは、多様な従業員が互いの強みを発揮することで従業員も組織も成長し、多様性からイノベーションを生み出し、新たな価値創出につなげていきます。
性別、障害の有無、年齢、国籍に関係なく、成長意欲を持つ多様な従業員が働きやすい環境整備と働きがいのある組織風土の実現に向けて取り組んでいます。

トップメッセージ

キリングループは、グループ共通の価値観“One Kirin Values”に「熱意」、「誠意」、「多様性」を掲げています。
中でも「多様性」は、「食から医にわたる領域で価値を創造し、世界のCSV先進企業となる」ための重要なドライバーであると位置づけています。
価値観や考え方、能力・経験などにかかわらず、誰もが働きやすく、能力を100%発揮できる職場環境を整備し、高い専門性やチャレンジ精神あふれる多様な人材が、自ずと集まってくるような会社にしています。
多様なグループ従業員一人一人が社会とのかかわりを意識しながら新たな価値創造に挑むことによって、持続的な成長と企業価値の向上を目指していきます。今後とも一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

キリンホールディングス(株)代表取締役社長
磯崎功典

キリングループの多様性推進のロードマップと成果

2006年にキリン版ポジティブアクションを制定、2007年に社長(当時)のトップダウンによる女性活躍に必要な施策を経営陣に提言する草の根活動「キリンウイメンズネットワーク」の発足支援以来、多様性推進に取り組んでまいりました。2010年には「キリングループ障害者雇用憲章」、「ワークライフバランス憲章」の制定、2013年には専任の「多様性推進室」設置、2017年からは性的マイノリティ(LGBT)やシニア社員の活躍推進と、活動を拡げてきました。2019年からは、長期経営構想「KV2027」 に基づき、多様性を統合し違いを力に変えるため、視点や価値観、経験などの多様性推進を本格的に推進しています。

  • キリングループの多様性推進のロードマップ

経営陣の取り組み

2006年のキリン版ポジティブアクションの制定以降、各フェーズにおいて経営陣の積極的なリーダーシップにより多様性の取り組みが社内外へ拡大しています。

成果

多様性推進の結果は、多様な人材が活躍するための制度や施策、組織風土改革に留まらず、製品や社会課題解決、社外評価にも繋がっています。

令和元年度「準なでしこ」に選定

キリンホールディングスは、女性活躍推進が優れた企業として経済産業省・東京証券取引所が共同で選定する「準なでしこ」に選定されました。
当社では、女性活躍推進法に先んじて2013年に策定した「キリングループ女性活躍推進計画(KWN2021:キリン・ウィメンズネットワーク2021)」に基づき、計画的に女性の育成や登用を進めています。今後も、出産・育児などのライフイベントを両立しながらキャリア形成できる環境整備や、管理職のマネジメント力向上のための取り組み、自由度を高めて労働生産性やチャレンジできる機会をつくる“働きがい改革”などを進め、女性はもちろん全ての社員が強みを発揮できる組織づくりを進めて行きます。

ダイバーシティ経営企業100選に選定

キリンホールディングスは、2013年経済産業省が主催する「ダイバーシティ経営企業100選」に選ばれました。ダイバーシティ経営とは、多様な人材が能力を最大限発揮できる機会を提供することで、イノベーションを生み出し価値創造につなげている企業経営のことであり、キリングループは女性を含めさまざまな視点を企業の強みとし、お客様への新たな商品や価値の創出につながっていることが評価され受賞に至りました。今後も、多様な人材一人ひとりが活躍できる組織として、ダイバーシティをキリングループの成長に活かしていきます。

女性活躍推進に向けた取り組み

女性の活躍推進の考え方

女性が自主性・創造性を発揮し活き活きと活躍する組織風土の実現に早くから取り組んできました。新規採用の約半数が女性となるよう優秀な人材の公正選考に取り組むほか 、女性がさらに仕事にやりがいを持ち、自己成長し続けることへの意識を促すためのキャリア支援やリーダー育成研修などを行うほか、結婚や出産などのライフイベント時にも女性がパートナーとともに活躍するために必要な制度や仕組みづくりを行ってきました。ここではキリンホールディングス(株)主体で行っている取り組みについてご紹介します。

  • 女性の活躍推進の考え方

キャリアワークショップ

入社3年目の女性社員とその直属リーダーが参加し、女性社員がライフイベントとキャリアをともに充実したものへ築いていくか考える場として実施しています。

キリン・ウィメンズ・カレッジ

中堅女性社員を対象にビジネスリテラシーを備えた次世代リーダー育成を目的とした選抜型研修です。全7回のセッションで、育児中の社員でも参加しやすい時間設定(10:00〜17:30)、育児休業中でも申込み可能としています。

  • 受講時復職前提での受付

Future Female Leader Training

一定のキャリアを積み重ねた女性社員がリーダーを目指す意識を高めるとともに、自身の今後のキャリアを描き、将来リーダーとして活躍するための自己成長を図る研修プログラムです。

「EMPOWER」へ参画

「女性の意思決定層への参画推進」を目的にG20諸国・地域を中心に27ヵ国・地域で形成されたグローバル組織である「EMPOWER」へ日本での展開を支援する個別企業・団体として参画しています。

「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」の行動宣言に賛同

キリンホールディングス(株)代表取締役社長の磯崎功典は、内閣府男女共同参画局の「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」が提唱する行動宣言に賛同しています。

国連機関UN Women 「女性のエンパワーメント原則」の署名

キリンホールディングスは、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントを目指す国連機関UN Women (ユー・エヌ・ウイメン)と国連グローバル・コンパクトの協力によって策定されたガイドライン「女性のエンパワーメント原則~平等はビジネス向上のカギ~」に、2012年12月に署名しました。このガイドラインをきっかけに、外部からの視点も取り入れながら女性の活躍をさらに推進していきます。

「30% Club Japan」に加盟

取締役会に占める女性割合を2030年に30%とすることを目標とし、企業のガバナンス強化はもちろん、持続的成長の促進、そして国際的競争力の向上、ひいては持続可能な日本社会の構築に寄与することをビジョンとしています。

障害者・シニア・性的マイノリティ活躍推進に向けた取り組み

障害者雇用の取り組み

キリングループでは、障害のある人もない人も、誰もが活き活きと働けるキリンらしい障害者雇用に取り組むことを2011年に制定した「キリングループ障害者雇用憲章」に定めています。
私たちの社会は、障害のあるなしに関わらず、多様な個性をもった人々で構成されています。
私たちキリングループは、意識・物理面のバリアフリー化や合理的配慮など必要な職場環境整備を行いつつ、様々な背景を持つ人材が刺激しあうことによって生じる、多様な市場と変化への対応力、さらには新しい価値の創造力の向上をめざし、グループ各社が連携して、障害者の職域拡大、雇用促進を図っていきます。

知的・発達障害者雇用の取り組み

キリングループでは地域の特別支援学校と連携し、学生の職場体験実習の受入をすすめています。また、2019年には「キリンオフィスサービス(株)」を設立、障害あるメンバーが本社内総務機能の一環を受け持ち、グループ本社全体の業務効率化と、障害ある社員の活躍領域の拡大、および多様な雇用をより進めていくための体制強化を図っています。

  • 「障害」については「障がい」とひらがなで表記するなど、表記の在り方をめぐる議論があり、それぞれに論拠があります。ここでは「障害」を障害者その人の問題とするのではなく、社会全体で解消していくべき「バリア(障壁)」として捉える考え方に基づき、「障害」の表記を採用しています。

シニア層の活躍推進

仕事の成果発揮において年齢等は関係なく、それまで培った経験や能力を最大限に発揮して業績貢献しつつ、技能伝承をはじめポジティブな影響を若い世代に伝えていける環境整備に努めています。

再雇用制度(最長65歳到達日の属する月の末日まで)

最長65歳到達日の属する月の末日まで。

キャリアデザインセミナー

50歳到達社員に今後のキャリアを自律的にすすめてもらう契機とするセミナー。

ライフセミナー

50歳代前半社員を対象に退職後までを含めた生活設計を考える機会を提供するセミナー。パートナー参加可。

キャリアコンサルタントの配置・支援

国家資格を持つ社員を人事部門に配置、随時相談・支援を行える体制を講じています。

性的マイノリティ(LGBT)に関する取り組み

人権を尊重し、多様な人材の持つ能力を活かす組織風土をつくるため、社内の当事者が活き活きと働けるための環境整備や従業員全般に対する理解増進などに努めています。
2017年にはグループ全従業員の行動規範であるコンプライアンス・ガイドラインを改定。個人の尊厳を守り、性的指向・性自認によって不当な差別を行なわないことを明記するとともに、これまで法律婚のみを対象としていた慶弔休暇などの取得要件を事実婚・同性婚にも拡大し、これらの周知を図る研修も実施しました。こうした取り組みは社会からも評価されており、キリンホールディングスは「work with Pride」から最上位のゴールド認定を受けています。

  • work with Pride

多様性を広げる取り組み

自分ゴト化に向けた取り組み

「多様性」や「違い」を受容し、価値創造につなげるための階層別アプローチ

多様性推進は、本社や専任組織(多様性推進室)だけの課題ではなく、全社的な経営課題です。
経営陣自らが理念の浸透に向けメッセージを直接的に内外に発信するほか、経営職から一般従業員に至る社員の行動・意識改革に向け、人事・評価制度、人材育成・研修体系、表彰体系を全社的に整備しています。

階層 取り組み(例)
経営陣 ・ボードメンバーのダイバーシティ
・重要成果指標(非財務目標)として「多様な人材と挑戦する風土」に関するスコアを指標化。従業員エンゲージメント調査の結果を重要成果指標の非財務目標として設定
・長期経営構想、中期経営計画、グループ経営理念体系等の浸透に向けた活動(メッセージ発信、役員事業所巡回・対話等)
・経営トップによる社外への発信・対話(IR、CSV活動等)
・経営会議において多様な人材・風土に関する課題を討議(経営トップによるPDCAモニタリング)
・トップ層研修において多様性・人権に係る外部有識者の講義を受講
・ダイバーシティに関する政府・地方公共団体や公的団体の活動への賛同
トップリーダー
(部門長クラス)
・トップリーダー層のリーダーシップ開発
・トップリーダーセッション等における多様性理解浸透
・「自走する組織への変換」への人事総務部の支援(多様性、人材育成、働き方改革等に自律的に取り組む部門長への事業所の実情に応じた部門経営支援)
・部門別の総労働時間、所定外労働時間、会議時間等のイントラネットへの公開・部門ごとのエンゲージメントスコアの把握、PDCAモニタリング
・「多様な人材と挑戦する風土」に関する指標の業績目標への組み込み
・熱意・誠意や多様性に係る行動評価
ミドルリーダー
(経営職・チームリーダークラス)
・ミドルリーダー層のリーダーシップ開発
・新任経営職研修等における多様性理解浸透
・「多様な人材と挑戦する風土」に関する指標の業績目標への組み込み、評価
・熱意・誠意や多様性に係る行動評価
・初めて女性メンバーを持つリーダーと3年目女性メンバーが共に受講する女性特有のキャリア研修(受講義務あり)。
・シニア社員をメンバーに持つリーダー向けのキャリアコンサルタントによる支援
・障害者社員とそのリーダーに対する支援、機器の配備
・性的マイノリティの社員が心地よく働けるためのマネジメント上の手引きの配布
・採用面接官を務めるリーダー向けのLGBT理解徹底
メンバー
(一般社員)
・入社時の多様性理解に関する研修
・「多様な人材と挑戦する風土」に関する指標の業績目標への組み込み
・熱意・誠意や多様性に係る行動評価
・社内公募制度
・留学制度
・社内外の各種選抜研修(ネットワーキング、新しい知見の習得支援)
・一人ひとりの自律的な学びや成長意欲を支援する「チャレンジサポート」
・3年目女性メンバーがリーダーとともに受講する女性特有のキャリア研修
・障害者社員に対する支援、機器の配備
・育児休職者フォーラム、男性の育児参画に係るセミナー
階層横断施策 ・多様性推進研修・意識調査実施(多様性受容・活用浸透を目的に、国内グループ従業員20,000人向け実施)
・なりキリンママ・パパ研修
・副業(多様性を強みとする組織の実現と、主体的な働き方を推進する副業について実施を認める。いずれもキリングループでの業務への貢献を前提)
・人権研修(毎年受講義務、ワークあり)等における社内外の最新の人権・多様性に関する知識の習得・実践
・各種ハラスメント防止研修
・GSP Step-Up Project(GSUP)
・シーズ×ニーズフォーラム

トピックス

4カ月間の育児休業を取得 多様な働き方を認め合い、尊重する

日本は、育休中に給付金を受給できる期間などを考えると世界的に見ても非常に優遇されているはずなのに、日本の男性の育休取得率は世界的にもダントツに低く10%を大きく下回る。
政府も男性の育休取得率を世界の先進国並みの水準(30%)まで上げたいと目標を掲げていて、間違いなくその流れは強くなっていく。まだまだ社会では当たり前になっていない育休を長期間取得できるようなきっかけに、自分がなれればいいなと思った。

多様性を広げるキリングループの取り組み

多様性を発揮できる組織風土づくりに向けた会社の取り組み、および個人の価値観から一歩外に出て、自身の多様性を広げていくことにチャレンジしている社員の声を紹介します。

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