Diversity推進の取組み
Diversity推進の取組み ~人財の属性の多様化~
女性活躍推進に関する取組み
女性が自主性・創造性を発揮し生き生きと活躍する組織風土の実現に早くから取り組んできました。新規採用の約半数が女性となるよう優秀な人財の公正選考に取り組むほか、女性がさらに仕事にやりがいを持ち、自己成長し続けることへの意識を促すためのキャリア支援やリーダー育成研修などを行うほか、結婚や出産などのライフイベント時にも女性がパートナーとともに活躍するために必要な制度や仕組みづくりを行ってきました。2022年には、キリンホールディングスのリーダー女性比率を2030年に30%にすることを掲げた「女性活躍推進長期計画2030」を策定しました。以下ではキリンホールディングス主体で行っている取り組みについてご紹介します。
早回しのキャリア
男女ともに早期にリーダーシップを発揮できる組織風土に向けて、出産・育児を迎える前に、早目に仕事経験や成功体験を積ませ、得意領域をつくる 「早回しのキャリア形成」を推進しています。
キリン・メンタリング・バトン
経営職女性社員が、自分でも気づいていない自らのアンコンシャス・バイアスや経営職として必要なスキル(視座、視点、視野、潮流、マネジメント手法の選択肢)への気づきを得ることや、それぞれ自分らしいリーダー像を創ることを目的に、経験豊富なメンターとのメンタリングを行う機会をつくっています。
- 写真は、研修受講者(メンティ)の半年間の学びに関する個人発表に対し、フィードバックを行うメンターの様子
キリン・ウィメンズ・カレッジ
中堅女性社員を対象にビジネスリテラシーを備えた次世代リーダー育成を目的とした選抜型研修です。(2023年に発展的解消)
全7回のセッションで、育児中の社員でも参加しやすい時間設定(10:00〜17:30)、育児休業中※でも申し込み可能としています。
- 受講時復職前提での受付
国連機関UN Women 「女性のエンパワーメント原則」の署名
キリンホールディングスは、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントを目指す国連機関UN Women (ユー・エヌ・ウィメン)と国連グローバル・コンパクトの協力によって策定されたガイドライン「女性のエンパワーメント原則~平等はビジネス向上のカギ~」に、2012年12月に署名しました。このガイドラインをきっかけに、外部からの視点も取り入れながら女性の活躍をさらに推進していきます。
「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」の行動宣言に賛同
キリンホールディングス代表取締役社長の磯崎功典は、内閣府男女共同参画局の「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」が提唱する行動宣言に賛同しています。
「30% Club Japan」に加盟
取締役会に占める女性割合を2030年に30%とすることを目標とし、企業のガバナンス強化はもちろん、持続的成長の促進、そして国際的競争力の向上、ひいては持続可能な日本社会の構築に寄与することをビジョンとしています。
性的マイノリティ(LGBTQ+)に関する取組み
キリングループでは、LGBTQ+について、経営陣から全従業員に向けたメッセージの発信や、人権研修での啓発、採用面接官の理解促進、外部相談窓口の設置などの取り組みを行ってきました。
2017年7月には性別、年齢、国籍などとあわせて、性的指向・性自認について不当な差別や個人の尊厳を傷つけない旨を明確化し、社員の行動規範を具体的に定めた『コンプライアンス・ガイドライン』を改定しました。2018年には人権方針を策定し、事業展開する各国において、関係するさまざまな人権課題についての理解を深めるとともに、性的指向・性自認によって不当な差別を行わないことを宣言しました。
また配偶者や親族を対象事由としていた慶弔休暇・手当・社宅制度などの各種社内制度について、同性婚、事実婚についても、法律婚と同等の制度活用ができるように制度を改定しました。さらに性別適合手術・ホルモン治療を事由に、積立休暇(失効する年次有給休暇について、最大60日まで積立可能なもの)を取得できるようにするとともに、入社後に戸籍変更を予定している従業員等は、入社時点から社内通称名称を使用することができるようにするなどの取り組みを進めています。
東京レインボープライド2024への参加
特定非営利活動法人「東京レインボープライド」主催の、性的指向や性自認のいかんにかかわらず、差別や偏見にさらされることなく、より自分らしく、各個人が幸せを追求していくことができる社会の実現に向けたイベントである「東京レインボープライド」に、キリングループも参加しています。
LGBTQ+のアライコミュニティ”キリンアライズ(KAZ)”の設立
キリンアライズ(通称:KAZ)は、2022年11月にLGBTQ+の当事者を応援する「アライ」メンバーが集うコミュニティとして発足しました。
2023年から本格稼働を始め、コミュニティ内では、社内ツールの活用や定期的なミーティングの開催を通して、LGBTQ+に関する情報交換を行っており、LGBTQ+をキリングループ全体で推進するために活動しています。
障害者※の活躍推進に関する取組み
キリングループでは、2011年に制定した「キリングループ障害者雇用憲章」の中で、障害のある人もない人も、誰もが生き生きと働くことができるキリンらしい障害者雇用に取り組むことを定めています。
意識・物理面のバリアフリー化や合理的配慮など必要な職場環境整備を行いつつ、様々な背景を持つ人財が刺激しあうことによって生じる、多様な市場と変化への対応力、さらには新しい価値の創造力の向上をめざし、グループ各社が連携して、障害をもつ社員へのキャリア形成支援・職域の拡大や、制度・仕組みのバリアフリー化を進め、個性や強みを活かした活躍を支援を行っています。
知的・発達障害者雇用の取り組み
キリングループでは地域の特別支援学校と連携し、学生の職場体験実習の受け入れをすすめています。また、2019年には「キリンオフィスサービス(株)」を設立、障害のあるメンバーが本社内総務機能の一環を受け持ち、グループ本社全体の業務効率化と、障害のある社員の活躍領域の拡大、および多様な雇用をより進めていくための体制強化を図っています。
- 「障害」については「障がい」とひらがなで表記するなど、表記の在り方をめぐる議論があり、それぞれに論拠があります。ここでは「障害」を障害者その人の問題とするのではなく、社会全体で解消していくべき「バリア(障壁)」として捉える考え方に基づき、「障害」の表記を採用しています。
シニア層の活躍推進に関する取組み
仕事の成果発揮において年齢等は関係なく、それまで培った経験や能力を最大限に発揮して業績貢献しつつ、技能伝承をはじめポジティブな影響を若い世代に伝えていける環境整備に努めています。
再雇用制度(最長65歳到達日の属する月の末日まで)
最長65歳到達日の属する月の末日まで。
キャリアデザインセミナー
50歳到達社員に今後のキャリアを自律的にすすめてもらう契機とするセミナー。
ライフセミナー
50歳代の社員を対象に退職後までを含めた生活設計を考える機会を提供するセミナー。パートナー参加可。
キャリアコンサルタントの配置・支援
国家資格を持つ社員を人事部門に配置、随時相談・支援を行える体制を講じています。
その他の属性に関する取組み
キリングループでは、多様性を推進する取組みの一環として、キャリア採用や外国籍採用など様々な多様性を持つ人財の採用にも取り組んでいます。
組織の中で多様な人財が共に働く環境をつくることで、多様性を受容する組織風土の醸成につなげるとともに、新たなイノベーションやグローバル対応力の強化等を目指しています。
グローバル採用社員による『GLOBAL KIRIN』の発足
-
GLOBAL KIRINのロゴ
-
GLOBAL KIRINセミナーポスター
2024年からグローバル採用を強化したキリングループでは、今後外国籍社員が増えることを踏まえて、キリングループで働く従業員の異文化への興味関心を高めるために、従業員主体の活動団体である「GLOBAL KIRIN」を設立。異文化理解につながるセミナーや研修・イベントを実施しています。
キャリア採用
様々なバックグラウンドや価値観・感性・経験を持った多様な人財が「違い」を受け入れ、掛け合わせることで新たなイノベーションが生まれるという考えのもと、2018年頃からキャリア採用を強化し、幅広い業界の多様な人財の採用を積極的に行っています。
Diversity推進の取組み ~個々の視点・価値観の多様化~
内面の多様化の取組み
キリングループでは、属性の多様性だけではなく、個々の価値観や能力、視点の多様化を目指して、多様な知と経験を獲得できる機会を提供しています。
2019年には留職プログラム制度を導入。2020年には副業・副業受け入れを解禁、2022年には「企業間の相互副業」の実証実験も開始し、働く従業員の内面の多様化に向けて取り組んでいます。
副業解禁・副業受け入れ
2020年に開始した副業・副業受け入れでは、講演・執筆活動やコンサルティング、経理監査業務など、従業員が本業とは異なる様々な経験を積むことができる機会を提供しています。
ワーク・ライフ・バランスサポート休業
従業員が通常の業務では得ることができない知識や経験を得る機会として、一定の条件を満たした従業員が、「配偶者転勤/ボランティア/自己啓発」を事由に長期的に休業を取得することができる、ワーク・ライフ・バランスサポート休業制度を導入しています。