急性アルコール中毒

「イッキ飲み」「イッキ飲ませ」は命にかかわる行為

「イッキ!イッキ!」のかけ声ではやし立て、その場の雰囲気を盛り上げようとし、調子に乗って短時間で大量のアルコールを飲んで(飲ませて)しまう「イッキ飲み」。
肝臓でのアルコール代謝が追いつかず、血中アルコール濃度が急激に上昇、「ほろ酔い期」も「酩酊期」も飛び越して、一気に「泥酔」「昏睡」の状態にまで進み、場合によっては呼吸困難など危険な状態を引き起こします。これが、急性アルコール中毒です。

血中のアルコール濃度が最高度に達するまでには、お酒を飲んでからおよそ30分から2時間かかるとされています。アルコールを大量に飲んでいても、どれだけ多くの量を飲んだのか、本人も周りの人たちも気付きません。後悔しないためにも、無茶な飲み方はやめましょう。

もしものときは?

急性アルコール中毒は、生死にかかわる大変な事態です。取り返しのつかないことにもなりかねません。
イッキ飲み、イッキ飲ませをさせない環境をつくることも必要です。強要することなく、それぞれのペースを尊重しましょう。

万一、周りの人が酔いつぶれてしまった場合の対処法

泥酔した人は全く意識がないため、嘔吐物による窒息、転落事故などを招く危険性があります。一人だけ放置せず、危険な状態に陥っていないか絶えず注意しましょう。

嘔吐物で窒息して死亡する場合があります。
嘔吐物が自然に口から出ていくように、寝かせるときは横向きにしましょう。

名前を呼んだり、ゆすっても反応がない場合、昏睡状態になっている危険性があります。
そのまま死にいたることもあるため、すぐに救急車を呼びましょう。

出典

お酒は自分のペースで楽しむ

お酒は自分のペースで楽しむものであり、飲みたくない、飲めない人に強要するものではありません。
先輩や上司だからといって、後輩や部下に飲めないお酒を無理に飲ませることや、お酒の席でのセクシャルハラスメントは、許されない行為です。その場の雰囲気が悪くなるからと、自分だけが我慢すればいいわけではありません。身を守るために「No」を言いましょう。それでも執拗な場合は、その場を離れる、周りの人に助けを求めるなど、勇気を持って行動しましょう。