2022年―2024年CSVコミットメント一覧
「CSVコミットメント」は、「グループ・マテリアリティ・マトリックス」を踏まえてグループ経営理念を社会的存在意義に翻訳した「CSVパーパス」の実現に向けて、各事業が取り組む中長期のアクションプランです。
社内管理上は、年度目標を設定しており、その実行状況を四半期毎にモニタリングし、キリンホールディングス取締役会にも報告しています。
CSVコミットメントへの取り組みを通じて、グループ全体で社会的価値を創出するとともに、競争力強化と事業の成長という経済的価値につなげてCSV経営を深化させます。
酒類メーカーとしての責任
経営諸課題 | 特に貢献する SDGsターゲット |
CSVコミットメント | |||||
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中項目 | テーマ | アプローチ(社会的・経済的価値) | 成果指標 | 会社/部門 | 目標値 | 目標年 | |
アルコール関連問題への対応 | 適正飲酒啓発 | 3.5 | お客様に適正な飲酒の情報を提供し、適正飲酒啓発を推進することで、アルコールの有害摂取の根絶に繋げるとともに、酒類を製造・販売する企業グループとしての社会的責任を果たし、酒類事業環境の維持継続に繋げます。 | 適正飲酒啓発プログラムへの参加数、飲酒マナー・スロードリンク動画などのホームページ啓発コンテンツの訪問数 | キリンビール | 75万人 | 2022年~2024年累計 |
メルシャン | 7,200人 | 2022年~2024年累計 | |||||
ライオン | 10万人 | 2022年~2024年累計 | |||||
キリンホールディングス CSV戦略部 |
13.5万人 | 2022年~2024年累計 | |||||
ノン/低アルコール販売の拡大 | 3.5 | ノンアルコール・低アルコール商品の提供を通じて、お客様の目的に応じた選択肢を拡充し、お客様のアルコール摂取量のコントロールを支援するとともに、ノンアルコール・低アルコール商品による事業成長に繋げます。 | ノンアルコール製品販売数量の伸長率 | キリンビール | 117%(21年比) | 2024年 | |
ノンアルコール・低アルコール製品販売数量の伸長率 | メルシャン | 115%(21年比) | 2024年 | ||||
ノンアルコール・低アルコール製品の売上構成比率 | ライオン | ニュージーランド:4% オーストラリア:7% |
2024年 | ||||
純アルコール表示 | 3.5 | アルコール量を表示することで、お客様がアルコール摂取量を把握し、コントロールすることを支援するとともに、酒類を製造・販売する企業グループとしての社会的責任を果たし、酒類事業環境の維持継続に繋げます。 | 純アルコール量のラベル表示 | キリンビール | 表示開始 | 2022年 | |
ライオン | 100% | 2024年 | |||||
ミャンマー・ブルワリー | 100% | 2024年 |
健康
経営諸課題 | 特に貢献する SDGsターゲット |
CSVコミットメント | ||||
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中項目 | アプローチ(社会的・経済的価値) | 成果指標 | 会社/部門 | 目標値 | 目標年 | |
食の安全・安心の確保 | 2.4 | 国際認証(GFSI認証スキーム・ISO22000スキーム)を活用した衛生管理、食品安全管理体制をグローバルに推進し、お客様の安全と安心に繋げます。 | 食品安全の国際認証(GFSI認証及びISO22000)取得率 | キリンホールディングス 品質保証部 |
97% | 2024年 |
Unmet Medical Needsを満たす医薬品の提供 | 3.8 | ひとりでも多くの患者さんにlife changing valueのひとつとしてのCrysvitaを提供し、患者さんの健康と福祉に貢献することで、事業の拡大に繋げます。 | Crysvitaの上市国・地域数 | 協和キリン | 50ヵ国・地域以上 | 2025年 |
免疫機能の維持支援 生活習慣病の予防支援 |
3.3 | 日本発の免疫研究の社会実装によって、世界の人々の健康に貢献します。プラズマ乳酸菌によりお客様の免疫機能の維持支援を行い、正しい免疫ケアの習慣化を促し、グループ資産を活かした商品展開により、国内外の新たな市場の開拓へと繋げます。 | プラズマ乳酸菌の機能認知率 | キリンホールディングス ヘルスサイエンス事業部 |
50% 45% |
2027年 2024年 |
プラズマ乳酸菌の国内外の継続摂取人数 | 190万人 | 2024年 | ||||
3.3 3.4 |
健康領域の商品を開発・育成し拡大していくことで、普段の食生活を通したお客様の健康維持に貢献し、事業の成長へと繋げます。 | 健康に貢献する商品の売上高構成比 | キリンビバレッジ | 49% | 2024年 | |
摂り過ぎない健康商品の売上高 | 110%(21年比) | 2024年 | ||||
ヘルスサイエンス領域商品の売上高 | 145%(21年比) | 2024年 | ||||
3.3 3.4 |
免疫機能の維持支援に繋がるプラズマ乳酸菌を使用した商品や生活習慣病の予防支援に向けた無糖・無脂肪・低脂肪商品を通じて、お客様の健康維持に貢献し、事業の成長へと繋げます。 | 健康に貢献する商品の売上高 | 小岩井乳業 | 120%(21年比) | 2024年 | |
免疫機能の維持支援 脳機能のパフォーマンス向上と衰え予防の支援 栄養へのアクセス向上 |
2.2 3.3 3.4 9.5 |
粉ミルクから健康食品まで幅広い市場に対し、高品質のヒトミルクオリゴ糖(HMO)を供給し、幅広い地域・年齢層のお客様の健康増進に貢献することで、事業の成長へと繋げます。 | HMO配合製品(粉ミルク、健康食品など)の国内外の使用者数 | 協和発酵バイオ | 200万人 | 2027年 |
健康経営の実現 | 3.4 | お客様に「健康」をお届けする企業グループとして、従業員やその家族が、これからの人生を健康でこころ豊かに過ごし、従業員が個々の能力を発揮できる環境の構築を目指します。 | 対象会社※1におけるプレゼンティーズム※2の調査スコア | キリンホールディングス 人事総務部 |
2022年より改善 | 2024年 |
対象会社※1における適正体重維持者率 | 2020年より向上 | 2024年 | ||||
国内事業会社におけるAUDIT8点未満の従業員の割合 | 73%以上 | 2024年 | ||||
脳機能のパフォーマンス向上と衰え予防の支援 | 2.2 3.4 9.5 |
脳機能サポート素材であるシチコリンを供給することで、患者さんへの処方と、健康食品市場の脳機能へのニーズに応えて、お客様の健康的な生活を支援し、市場の拡大へと繋げます。 | シチコリン配合製品(医薬品・健康食品など)の国内外の使用者数 | 協和発酵バイオ | 400万人 | 2027年 |
- キリンホールディングス/キリンビール/キリンビバレッジ/メルシャン/協和発酵バイオ/協和キリン
- 健康の問題を抱えながら仕事を行っている状態のこと
コミュニティ
経営諸課題 | 特に貢献する SDGsターゲット |
CSVコミットメント | ||||
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中項目 | アプローチ(社会的・経済的価値) | 成果指標 | 会社/部門 | 目標値 | 目標年 | |
人権の尊重 | 8.7 8.8 12.7 |
サプライチェーンの人権と現代奴隷に対処するため、豪州現代奴隷法を順守します。 | 豪州現代奴隷法の順守率 | ライオン | 100% | 2024年 |
8.7 8.8 12.6 |
主要原材料のサプライチェーンにおける人権課題のリスク低減、クライシス発生防止に取り組み、持続可能な原材料の調達に繋げます。 | 人権リスクが高い農産物のサプライチェーンに対する継続的な人権デューデリジェンスの実施(開始)件数 | キリンホールディングス 調達部 |
3件 | 2022年~2024年累計 | |
原料生産地と事業展開地域におけるコミュニティの持続的な発展 | 2.3 17.17 |
日本産ホップ栽培を取り巻く課題解決を通じて、地域社会・経済の活性化に貢献し、原料生産の持続可能性と事業の成長に繋げます。 | 日本産ホップ生産量 | キリンビール | 100t | 2024年 |
2.3 4.5 17.16 |
「午後の紅茶」におけるレインフォレスト・アライアンス認証取得の拡大を通じて、スリランカの紅茶葉農園の持続的発展と安定的な調達に繋げます。 | 「午後の紅茶」がスリランカの紅茶農園の持続可能な農業を支援していることの認知率 | キリンビバレッジ | 22年中に策定、23年に開示予定 | 2024年 | |
2.3 15.4 17.17 |
高品質なブドウの栽培と適切な農地拡大を通じて、環境保全や地域の農業・経済活性化に貢献し、原料生産の持続可能性と安定的な調達に繋げます。 | 自社管理畑のブドウ収穫量 | メルシャン | 160t | 2024年 | |
12.6 17.17 |
ビジネスパートナーと共に、原材料調達の透明性を高め、サプライチェーンの持続可能性向上に繋げます。 | 重要サプライヤーのSEDEX順守率 | ライオン | 95% | 2024年 | |
ウェルビーイングを育むつながりと信頼の創出 | 11.a | 検討中 | 検討中 | キリンビール | 検討中 | 検討中 |
11.a | 「午後ティーHAPPINESSプロジェクト」を通じて、復興に向けて前へ進む方々と全国の応援の気持ちをつなぐことで、こころ豊かな社会の実現に貢献し、「午後の紅茶」ブランドの成長に繋げます。 | 「午後ティーHAPPINESSプロジェクト」商品販売数量 | キリンビバレッジ | 115%(21年比) | 2024年 | |
11.a | ワインを通じて、人と人とのつながりを創出することで、お客様に笑顔あふれる楽しい時間を提供し、ブランド価値の向上と事業基盤の強化に繋げます。 | 日本におけるワイン飲用率 | メルシャン | 22年中に策定、23年に開示予定 | 2024年 | |
11.a | コミュニティ投資パートナーと共に、お客様や地域の方々のコミュニティを通じて、人々の心の健康に貢献します。 | コミュニティ投資プログラムによるリーチ人数 | ライオン | 8,000人 | 2022年~2024年累計 | |
11.a | サッカー応援を通じて人々の心と体の健康をサポートすることで、こころ豊かな社会の実現に貢献し、企業ブランド価値の向上に繋げます。 | サッカーを通じた、KIRINの企業イメージ(人・社会とのつながり、心と体の健康) | キリンホールディングス ブランド戦略部 |
45.2pt ※WEB調査スコア |
2024年 | |
食に関わる経済の活性化 | 8.9 11.a 17.17 |
クラフトビールカテゴリーの拡大を通じて、お客様のビールの楽しみを広げ、ビール文化や食文化を発展させることで、ビジネスパートナーや産業の活性化に貢献し、事業の成長に繋げます。 | 日本全体のクラフトビール市場規模 | キリンビール | 150%(21年比) | 2024年 |
2.3 4.5 17.16 |
「午後の紅茶」を通じて、スリランカ産茶葉のブランド価値を高めることで、紅茶葉農園やスリランカ経済の振興に貢献し、「午後の紅茶」のブランド価値向上に繋げます。 | 22年中に策定、23年に開示予定 | キリンビバレッジ | 22年中に策定、23年に開示予定 | 2024年 | |
8.9 11.a 17.17 |
シャトー・メルシャンのワイナリーを通じた、所在地域におけるコミュニティの創出・活性化により、産地や日本ワイン産業の振興に貢献し、事業の成長に繋げます。 | 日本ワインの認知率 | メルシャン | 22年中に策定、23年に開示予定 | 2024年 |
環境
経営諸課題 | 特に貢献する SDGsターゲット |
CSVコミットメント | |||||
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中項目 | テーマ | アプローチ(社会的・経済的価値) | 成果指標 | 会社/部門 | 目標値 | 目標年 | |
持続可能な生物資源の利用 | 紅茶葉 | 2.3 4.6 15.4 |
レインフォレスト・アライアンス認証の取得支援を拡大し、生産地における環境問題などを解決することで、紅茶葉の安定調達に繋げます。 | スリランカにおけるレインフォレスト・アライアンス認証取得支援農園数 | キリンビバレッジ | 大農園:17 小農園:5,350 |
2022年~2024年累計 |
紙 | 15.4 | FSC®認証紙の調達などを通じて、森林破壊の可能性がある原材料の持続可能性確保に繋げます。 | 紙製容器包装でのFSC認証紙または古紙の使用(率)※3 | キリンビール | 100% | 2024年 | |
メルシャン | 100% | 2024年 | |||||
小岩井乳業 | 100% | 2030年 | |||||
協和発酵バイオ | 100% | 2030年 | |||||
協和キリン | 100% | 2030年 | |||||
キリンホールディングス ヘルスサイエンス事業部 |
FSC認証紙の採用:8商品 FSC認証紙への切替:4商品 非金属包材への切替:2商品 |
2022年~2024年累計 | |||||
フードウェイスト | 12.3 | 製品廃棄の削減や再資源化を推進し、生産活動で発生するフードウェイストの削減に繋げます。 | 製品廃棄量削減率 | キリンビール | 50%(15年比) | 2024年 | |
キリンビバレッジ | フードバンク取引拡大継続 | 2024年 | |||||
持続可能な水資源の利用 | 6.4 | 事業活動における水使用量を削減するとともに、水源地保全活動等を行うことで、水資源の持続可能性確保に繋げます。 | 用水原単位 | キリンビール | 5.6m3/kL以下 | 2024年 | |
メルシャン ※藤沢工場 |
3.41m3/kL以下 | 2024年 | |||||
ライオン ※Tooheys,Castlemaine Perkins,James Boag,Pride |
2.4kL/kL未満 | 2025年 | |||||
ミャンマー・ブルワリー | 3.4kL/kL以下 | 2024年 | |||||
用水使用量削減率 | キリンビバレッジ ※湘南工場、信州ビバレッジ |
2023年以下 | 2024年 | ||||
協和発酵バイオ | 32%減(15年比) | 2030年 | |||||
協和キリン | 40%減(19年比) | 2030年 | |||||
容器包装資源の持続可能な循環 | 12.4 14.1 |
リサイクル材・バイオマスなどの使用や新容器・サービスの開発に加えて、リサイクルシステム構築や事業展開地域における資源回収・リサイクルインフラ整備を行うことで、ペット資源循環の持続可能性向上に繋げます。 | ペットボトル用樹脂のリサイクル樹脂の使用率 | キリンビール | 50% | 2027年 | |
キリンビバレッジ | |||||||
メルシャン | |||||||
使用資材の削減量 | メルシャン | ペット容器93t その他プラスチック容器34.5t(20年比) |
2024年 | ||||
包装材のうち、再使用可能、リサイクル可能または堆肥化可能なものの割合 | ライオン | 100% | 2025年 | ||||
包装材に含まれるリサイクル素材の割合 | ライオン | 50%以上 | 2025年 | ||||
気候変動の克服 | 7.2 13.1 |
早期にRE100を達成し、自社の使用エネルギーを100%再生可能エネルギー起源にすることに加えて、再生可能エネルギーを社会に広げ、ステークホルダーと共に脱炭素社会に寄与するビジネスモデルの構築に繋げます。 | GHG(Green House Gas)排出削減率:Scope1+2 | キリンビール | 55%(19年比) 30%(19年比) |
2030年 2024年 |
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キリンビバレッジ | 55%(19年比) 17%(19年比) |
2030年 2024年 |
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メルシャン | 55%(19年比) 25%(19年比) |
2030年 2024年 |
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ライオン | 55%(19年比) 35%(19年比) |
2030年 2024年 |
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ミャンマー・ブルワリー | 1.3%(19年比) | 2024年 | |||||
協和発酵バイオ | 55%(19年比) 32%(19年比) |
2030年 2024年 |
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協和キリン | 55%(19年比) 51%(19年比) |
2030年 2024年 |
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グループ全体の使用電力の再生可能エネルギー比率 | キリンホールディングス CSV戦略部 |
100% | 2040年 | ||||
GHG(Green House Gas)排出削減率:Scope3 | キリンホールディングス CSV戦略部 |
30%(19年比) | 2030年 |
- 各事業会社にて取り扱う紙製容器包装であり、対象は各事業会社にて定める。
キリンビバレッジは今後も紙製容器包装にて、FSC認証紙の使用率100%を継続していく。
海外対象会社は持続可能な紙資源の調達状況を確認し、今後の目標を設定していく。