環境課題とキリンの強み

重要な環境課題への対応戦略

キリングループは、「キリングループ環境ビジョン2050」の達成を目指し、強みである研究開発力とエンジニアリング力の活用を柱として独自の環境戦略を展開しています。戦略の策定や取り組みにおいては、バリューチェーンに関わるステークホルダーはもとより、社会の声を広く拝聴し、実行にあたってもNGOや地域の方々、次世代とともに、アウトカムを意識した活動を展開しています。

キリンの強み

キリン中央研究所

キリン中央研究所は、ヘルスサイエンスを中心とした研究を行っています。多彩な強み技術を異分野技術と掛け合わせることでオープンイノベーションを推進し、あたらしい事業やサービスの芽を創り出しています。
「植物大量増殖技術」が代表的な研究成果である「原料栽培・生産」技術、熟成ホップに体脂肪低減効果があることやカマンベールチーズから記憶機能改善効果がある成分を発見した「健康機能性物質探索・評価」技術、大腸菌やカビなどの微生物を利用して医薬品原料や生理活性物質などを発酵生産する「機能性物質生産」技術、結晶スポンジ法と呼ばれる構造解析や、機器分析、情報解析の組み合わせによりサンプル中に含まれるターゲットの成分を特定したり、その詳細な構造を決定したりする「高度成分分析」技術などに強みを持っています。
免疫機能で昨年初めて機能性表示食品として消費者庁に届出受理されたプラズマ乳酸菌も、キリン中央研究所の成果です。

パッケージイノベーション研究所

パッケージイノベーション研究所は、キリングループの酒類・飲料事業のパッケージングライン・包装容器関連の技術の開発・評価を行っています。世界の酒類飲料メーカーとしては例を見ない規模で、自社で包装容器の開発などを行っている研究所です。
びん・缶・PETボトル・段ボールなどの紙包装など、長年蓄積してきた技術をベースに、AI技術や感性工学などを取り入れることで、製品化に必要な技術支援を行うほか、新しい容器包装によって、お客様・社会が豊かになる技術シーズを創出しています。
研究所内には、ビールをガラスびんやアルミ缶に充填する機械や、びんにラベルを貼り付ける機械があり、小さな工場に匹敵する設備が揃っています。
プラスチック問題の解決にも挑戦しています。PETボトルに代表されるプラスチック容器を、安定的にリサイクルできるようにする技術開発に取り組んでいます。通常、プラスチックはリサイクルを繰り返すと不純物が混じり品質が劣化するため、リサイクル回数には限度があります。キリンでは、PETボトルの化学分解、精製、再重合を行う高純度のリサイクル、「ケミカルリサイクル」の技術開発に取り組み、「プラスチックが循環し続ける社会」の実現を目指します。

キリングループのエンジニアリング

メーカーとして製造設備は必須基盤であり、確かな品質の商品を高効率に生産可能で環境や働く人に優しい製造設備を迅速に実現するエンジニアリング力は重要です。キリングループでは、各事業会社内にエンジニアリング組織を配置して製造プロセス・生産技術・保全技術を熟知したエンジニアが製造設備を確実に支えるとともに、グループ内にビール・飲料・医薬品等の工場建設を専門とする総合エンジニアリング会社であるキリンエンジニアリングを保有して、国内外グループ各社のみならずグループ外の企業に対してもの大規模な製造設備新増設・改造業務を展開しています。このエンジニアリング組織力は、キリングループの強みであり、食から医にわたるグループ各事業領域の環境対策を支えています。

ネットワーク力

キリングループは、レインフォレスト・アライアンスやWWFジャパン、FSC®ジャパン、アースウォッチ・ジャパンなどの国際NGO、持続可能な紙利用のためのコンソーシアムやレインフォレスト・アライアンスコンソーシアムなどの企業とNGOによるコンソーシアム、キリン・スクール・チャレンジや全国ユース環境ネットワーク、一般社団法人 地球温暖化防止全国ネットなどとの共同での次世代エンゲージメントなど、様々なネットワークを主体的に創設しながら社会課題の解決に向けて取り組みを進めています。
紅茶の主力生産地であるスリランカ、長野県上田市をはじめとしたメルシャンの自社管理畑周辺のある地域、日本産ホップの生産地である遠野市など、現地に足を運び、地域のマルチステークホルダ皆さんとのエンゲージメントしながら、課題の把握と解決方法の検討・実施を進めています。

FSC®C137754