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KIRIN News Release

2011年9月26日

〜震災から199日、東北ゆかりのビールで、ビールづくりを再スタート〜
仙台工場製造再開「一番搾り とれたてホップ生ビール」初仕込式を実施

 キリンビール株式会社(社長 松沢幸一)は、東日本大震災で被災した仙台工場(工場長 横田乃里也)のビールづくりを9月26日から再開します。「再開後初」のビールづくりは、ホップの産地として有名な岩手県遠野市で今年の夏に収穫したばかりのホップを贅沢に使用した、今しか飲めない特別な一番搾り「一番搾り とれたてホップ生ビール」でスタートします。震災からの復旧による「再開後初」と、東北ゆかりのビールの「今年初」の二つの意義を持つ「初仕込」を仙台工場で実施します。「一番搾り とれたてホップ生ビール」は、11月9日に数量限定で全国発売します。
 また、工場見学、工場内レストランも11月3日より再開を予定しています。

 3月11日の震災以降、仙台工場では全従業員および協力会社の皆さんにより約100日間におよぶ清掃・片付けを手作業で実施しました。その後、7月からユーティリティーが復旧したことにより、東北ゆかりの「一番搾り とれたてホップ生ビール」を例年通り9月に仙台工場で製造することを目指し、設備の点検・修繕作業に本格的に取り組みました。そして、関係者一丸となった取り組みが実を結び、製造再開を果たすことができました。

 一般的に多くのビールは、ホップの収穫後、品質を保つため乾燥させて使用しますが、「一番搾り とれたてホップ生ビール」では、岩手県遠野産の収穫したばかりのホップを、水分を含んだ生の状態で凍結させ、これを細かく砕いて使用することで、旬のホップの個性を最大限に引き出しました。岩手県遠野市は、年間を通して冷涼な気候で、きれいな水と空気に恵まれ、良質なホップを栽培するのに大変適していることから、日本有数のホップ生産地となっています。8月下旬から9月上旬にかけて収獲したばかりのホップは、特許を取得した当社独自の技術により、水分が含まれた生の状態で、およそマイナス30℃に凍結され、“遠野産凍結ホップ”となります。

 当工場で毎年9月に行う恒例の初仕込式では、“遠野産凍結ホップ”を手作業で仕込釜に投入する様子をご覧いただきます。今回も昨年同様に、本田敏秋遠野市長と佐々木悦男遠野ホップ農業協同組合代表理事組合長を来賓として招き、当社関係者とともに記念のホップを一握りずつ仕込み釜に投入します。自動化が進んだ現在のビール工場では、手作業によるホップの投入は大変珍しく、貴重なシーンといえます。

 当社では、88年にわたり東北地方のお客様に当工場のビールをご愛飲いただいた絆に感謝し、これからも宮城でキリンビールを製造し、東北地方のお客様にお届けしていきます。
 キリングループは「おいしさを笑顔に」をグループスローガンに掲げ、いつもお客様の近くで様々な「絆」を育み、「食と健康」のよろこびを提案していきます。

仙台工場「一番搾り とれたてホップ生ビール」初仕込式開催概要

1. 日時 2011年9月26日(月) 11:00〜13:00
2. 場所 キリンビール株式会社仙台工場
 仙台市宮城野区港2−2−1
  電話:022−259−2321(代表)
3. 内容 第一部「一番搾り とれたてホップ生ビール」初仕込み式
(ホップ投入作業公開)(11:00〜12:00)
第二部懇談会(12:00〜13:00)
4. 来賓 遠野市長本田 敏秋(ほんだ としあき) 様
遠野ホップ農業協同組合代表理事組合長佐々木 悦男(ささき えつお) 様
5. 当社出席者 常務取締役生産本部長高橋 尚登(たかはし なおと)
仙台工場長横田 乃里也(よこた のりや)
東北統括本部長臼田 敦朗(うすだ あつろう)

仙台工場「一番搾り とれたてホップ生ビール」製造概要

1. 商品名 「一番搾り とれたてホップ生ビール」
2. 発売日 2011年11月9日(水)
3. 当工場製造品出荷地域 東北6県、北海道、新潟の一部
4. 当工場製造品種 350ml缶、樽詰生(7L・15L)
*他工場(取手・横浜・神戸・福岡)では、500ml缶、中びん、大びんも製造
*東北6県限定で、樽詰生(7L・15L)とギフトセットを販売
5. 当工場製造予定数量 約8万ケース(大びん換算/約1,000KL)
*全国販売予定数 約66万ケース(大びん換算/約8,300KL)

仙台工場概要

1.沿革

 キリンビール仙台工場(工場長 横田乃里也)は、1923年(大正12年)7月に操業を開始、東北地方で一番長い歴史を持つビール工場として、88年目を迎えました。当工場は、現在の仙台市宮城野区小田原に東北地方初の本格的なビール工場を立ち上げた、東洋醸造株式会社の事業を当社が買収する形で、誕生しました。キリンビールにとって、創業の地横浜、関西の拠点神崎(のちの尼崎)に次ぐ、3番目に立ち上げた工場でした。
 1923年9月1日に、関東大震災が発生、当社横浜工場が被災、操業不可能な状態に陥りました。この危機を救ったのが、操業開始間もない当工場と神崎工場でした。増産体制を整え、震災復興後に急拡大したビール需要に、充分応えることができました。
 その後当工場は、1983年(昭和58年)3月に新仙台港隣接の工業団地内に移転しました。移転の理由は、旧工場周辺の宅地化が進み、輸送事情が悪化した事と設備の老朽化などです。新工場は、旧工場の約4倍の敷地に約410億円(土地購入費用含む)を投入して、コンピューター制御による最新鋭の設備を導入しました。以来、28年にわたり、東北地方および新潟県を中心に、製品を供給してきました。

<略年表>
1907年(明治40年) 麒麟麦酒株式会社創立
1921年(大正10年) 東洋醸造株式会社が「フジビール」を製造・販売開始
1923年(大正12年) 東洋醸造と麒麟麦酒が合併、キリンビール仙台工場が操業開始
1983年(昭和58年) 当工場が、仙台市港2−1−1(当時の住所表記)に移転

2.所在地

宮城県仙台市宮城野区港2−2−1
TEL:022−259−2321

3.工場経営の基本方針

(1) 市場ニーズに適応したビール造り
消費者の志向にマッチした高品質の製品をタイミングよく製造し、新しいうちにお届けすることを基本にしています。
(2) 効率の良い工場
最新の設備の合理的配置、コンピューター活用、省エネルギー運転などによって、効率の良い工場を目指します。
(3) 環境への配慮
工場立地法に適応した工場であることは当然ですが、さらに近隣七自治体と締結した公害防止協定に基づき、環境への対応をしています。
(4) 清潔で安全な工場
清潔で明るい食品工場にふさわしい場内の環境作りをし、従業員にとっても安全で働きやすい工場を目指しています。
(5) 見学しやすい工場
ビールの出来るまでを分かりやすく見ていただくために、見学コースの設置やブルワリーツアーガイド配置など、工場をいつでも、気軽に見学していただける体制を整えています。

4.敷地面積321,573m2 (生産施設:35,865m2  環境施設:13,066m2
(緑地面積:71,942m2  その他:200,367m2

5.建物面積100,016m2 (建物延面積  107,503m2

6.従業員数196名 (2011年6月30日現在)

7.製造品種

「キリンラガービール」、「キリン一番搾り生ビール」、「一番搾り とれたてホップ生ビール」、「麒麟淡麗〈生〉」、「淡麗グリーンラベル」、「キリン のどごし〈生〉」など

8.その他

1998年 1月
副産・廃棄物の再資源化率100%達成
1998年11月
ISO 9001(品質マネジメントシステム)の国際規格を取得
1999年 9月
ISO 14001(環境マネジメントシステム)の国際規格を取得
2001年 6月
北蔵王にて水源の森づくり植林活動
2006年 7月
JISHA方式適格OHSMS認定(労働安全衛生マネジメントシステム)を仙台工場で取得
2007月 3月
宮城県「省エネ大賞 自然エネルギー等導入 促進部門大賞」受賞

以上

【お問い合わせ先】
キリンビール お客様相談室 フリーダイヤル:0120-111-560
【キリンホームページ】
https://www.kirin.co.jp/