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[食領域]

「キリンビール大学」レポート 2015年 世界主要国のビール消費量

~世界ビール消費量は30年ぶりに前年比マイナス、アジアは8年連続でトップ~

  • その他

2016年12月21日

キリン株式会社

キリン株式会社(社長 磯崎 功典)では、インターネット上の仮想大学「キリンビール大学」を運営しています。これは、ビールの楽しさ・奥深さをお客様にお伝えするために2001年7月に開講したもので、おいしいビールの飲み方から、ビールに関する興味深いうんちくまで、さまざまな学部・施設があり、24時間365日通学できます。

今回は、世界各国のビール協会などに対して独自に実施したアンケート調査と最新の海外資料に基づき計171の世界主要国および各地域において、2015年のビール消費量をまとめました。この調査は1975年分から統計を開始しています。

トピックス

  • 世界の総消費量は、約1億8,378万kl(前年比0.3%減)で、30年ぶりに前年比マイナス。東京ドームをジョッキに見立てると、約148杯分に相当。
  • 国別では、中国(前年比3.9%減)が13年連続で1位となったが、大幅減の影響で、世界の総消費量もマイナス着地。6位のメキシコ(前年比6.7%増)は昨年に引き続き増加。
  • 地域別では、アジア(前年比1.6%減)の構成比が34.4%となり、8年連続で1位。アフリカ(前年比2.0%増)は、5年連続で増加。

2015年の世界のビール総消費量は、前年より約60万kl(大びん633ml換算で約9億本)減り、約1億8,378万kl(前年比0.3%減、大びん換算で約2,903億本)となりました。東京ドームをジョッキに見立てると、約148杯分(東京ドーム1杯は約124万kl)に相当します。

  1. 1.国別ビール消費量(表1)
    • 中国(前年比3.9%減)が2003年から13 年連続で1位となりました。
    • 増加率では、上位25カ国のうちベトナム(前年比7.7%増)が最も大きく、順位も9位(昨年11 位)になりました。
    • 日本(前年比0.5%減)は9年連続で7位となりました。
  2. 2.地域別ビール消費量(表2)
    • 地域別では、アジア、ヨーロッパ、北米、オセアニアが減少しましたが、その他の地域は増 加となりました。
    • 8年連続トップのアジア(前年比1.6%減)は、ベトナム(前年比7.7%増)、インド(前年比5.7%増)、韓国(前年比2.5%増)が増加しましたが、中国(前年比3.9%減)の影響で減少しました。
    • アフリカ(前年比2.0%増)は5年連続で増加しています。
  3. 3.国別一人当たりビール消費量(表3)
    • チェコが23年連続で1位となりました。
    • 上位35カ国のうち、昨年より消費量の伸びた国は16カ国でした。
    • 日本は、アジアで韓国の46.7Lに続き42.3L、大びん換算で約66.8本(前年比0.5本減)という結果でした。

キリングループは、あたらしい飲料文化をお客様と共に創り、人と社会に、もっと元気と潤いをひろげていきます。

  • 注:日本の消費量については、ビール、発泡酒、新ジャンルの合計
    • 四捨五入のため、数値が必ずしも一致しない場合がある
    • 前年実績が今年の調査で変更になった国については、変更した数値で前年比を算出している
    • 前年の世界総消費量も最新の値に変更している(1億8,906万kl⇒1億8,438万klへ変更)
  • 出典:各国ビール協会などへのアンケート調査(当社が実施したもの)
    • The Barth Report Hops 2014/2015 (BARTH−HAAS GROUP)
    • 2016 Beer Market Insights Reports (Canadean Ltd.)
    • 2013年度以降、調査データ会社を変更したため、過去レポートと数値が合致しないこともある

(表1)2015年 国別ビール消費量

解説

  • 世界の総消費量は、約1億8,378万kl。前年比0.3%減となり、30年ぶりのマイナスとなった。
  • 中国(前年比3.9%減)は、2003年から13 年連続で1位となったが、夏場の天候不順や中高級レストランでのビール消費低下が影響してマイナスとなった。一方で、インターネットでのお酒の販売により、自宅でお酒を楽しむ人が増えている。
  • アメリカ(前年比0.0%)やイギリス(前年比0.7%減)では、個性的な味わいや独自性を好む若年層を中心にクラフトビールやプレミアムビールの飲用率が増えている。特に、アメリカではビール類におけるクラフトビールの販売構成比が12%となるなど、好調に推移している。
  • ブラジル(前年比1.9%減)は、14年に開催されたサッカーワールドカップ開催の反動や、ビール増税による消費者の購入意識の低下により減少。
  • ロシア(前年比3.6%減)は、引き続き低迷する経済情勢や増税などの影響により減少。
  • 日本(前年比0.5%減)は、9年連続で順位に変動は無いものの、最需要期である夏場の天候不順や嗜好の多様化などの影響により減少。
  • 韓国(前年比2.5%増)は、輸入ビールやプレミアムビールの人気や、低アルコールを好む若年層や女性の飲用層が拡大した影響により3年連続で増加。

(表2)2015年 地域別ビール消費量

  • 日本の消費量については、ビール・発泡酒・新ジャンルの合計

2015年地域別ビール消費量構成比

解説

  • 地域別では、アジア(前年比1.6%減)の構成比が34.4%(前年34.9%)と、8年連続で1位。
  • 1位のアジアは、昨年に引き続きベトナム(前年比7.7%増)、インド(前年比5.7%増)、韓国(前年比2.5%増)などがけん引したものの、中国(前年比3.9%減)が影響し、昨年に続き2年連続の減少となった。
  • 3位の中南米(前年比1.7%増)は、ブラジル(前年比1.9%減)が減少したものの、メキシコ(前年比6.7%増)やコロンビア(前年比6.2%増)などがけん引し、2年連続で増加。

(表3)2015年 国別一人当たりビール消費量

解説

  • チェコは23年連続で1位となった。
  • 上位35カ国では、消費が伸びた国は16カ国。

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