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[食領域]

「キリンビール大学」レポート2017年 世界主要国のビール生産量

~世界のビール生産量は、アジアが9年連続でトップ~

  • その他

2018年8月9日

キリン株式会社

キリン株式会社(社長 磯崎 功典)では、インターネット上の仮想大学「キリンビール大学」を運営しています。これは、ビールの楽しさ・奥深さをお客様にお伝えすべく2001年7月に開講したもので、おいしいビールの飲み方から、ビールに関する興味深いうんちくまで、さまざまな学部・施設があり、24時間365日通学できます。

今回、世界各国のビール協会などに対して独自に実施したアンケート調査と最新の海外資料に基づき、計171の世界主要国および各地域について、2017年のビール生産量をまとめました。この調査は1974年分から統計開始しています。

トピックス

  • 世界のビール生産量は、約1億9,090万kl(前年比0.1%減)となり、4年連続で減少※1。
  • 地域別では、アジア(前年比1.4%減、構成比32.5%)が9年連続トップ。3位の中南米(前年比3.8%増、構成比18.6%)と5位のアフリカ(前年比2.4%増、構成比7.8%)は増加。
  • 国別では、中国(前年比3.9%減)が16年連続でトップ、アメリカ(前年比2.6%減)、ブラジル(前年比5.0%増)と続く。日本(前年比2.1%減)は昨年同様の7位。

2017年の世界のビール生産量は、前年より約25万kl減(前年比0.1%減)の約1億9,090万klとなりました。東京ドームをジョッキに見立てると、約154杯分(東京ドーム1杯分は約124万kl)に相当します。

  1. 1.地域別生産量(表1)
    • 9年連続トップのアジア(前年比1.4%減)は、ベトナム(前年比15.4%増)、インド(前年比1.8%増)、フィリピン(前年比7.9%増)が増加しましたが、中国(前年比3.9%減)の影響で減少しました。
  2. 2.国別生産量(表2)
    • 中国(前年比3.9%減)が16年連続でトップとなりました。
      日本※2(前年比2.1%減)は昨年同様7位となりました。
  3. 3.10年前との比較(表3)
    • 2017年の世界のビール生産量を10年前と比較すると、約984万kl(5.4%増)の増加となりました。増加量ではブラジル(約362万kl)、ベトナム(約296万kl)、インド(約135万kl)と続き、増加率ではベトナム(3.1倍)、インド(2.5倍)が上位国では大きな伸びとなりました。
      上位10カ国でみると、ベトナムが25位から9位、11位から25位の間では、ナイジェリアが28位から13位、インドが33位から15位、フランスが23位から19位と、順位が上昇しました。

キリングループは、あたらしい飲料文化をお客様と共に創り、人と社会に、もっと元気と潤いをひろげていきます。

注:四捨五入のため、数値が必ずしも一致しない場合がある

  • ※1:前年実績が今年の調査で変更になった国については、変更した数値で前年比を算出している
    2016年、2015年の世界総生産量も最新の値に変更している
    2016年:1億9,092万kl⇒1億9,115万klへ変更
    2015年:1億9,199万kl⇒1億9,214万klへ変更
  • ※2:日本の生産量については、ビール、発泡酒、新ジャンルの合計

出典:各国ビール協会などへのアンケート調査(当社が実施したもの)

  • The Barth Report Hops 2017/2018 (BARTH−HAAS GROUP)

(表1)2017年 地域別ビール生産量

地域別ビール生産量と増加率・構成比

  • 日本の生産量に関しては、ビール、発泡酒、新ジャンルの合計
  • 四捨五入のため、合計値が一致しない場合がある

解説

  • 中南米、アフリカ、中東、オセアニアが増加したものの、世界合計は4年連続でマイナス。
  • アジア(前年比1.4%減)は、上位国の中国(前年比3.9%減)はマイナスだったものの、ベトナム(前年比15.4%増)やインド(前年比1.8%増)、フィリピン(前年比7.9%増)が好調で、9年連続トップ。
  • 中南米(前年比3.8%増)とアフリカ(前年比2.4%増)、中東(前年比1.3%増)、オセアニア(前年比0.1%増)は増加。

2017年地域別ビール生産量構成比

(表2)2017年国別ビール生産量

  • 日本の生産量については、ビール・発泡酒・新ジャンルの合計
  • 四捨五入のため、合計値が一致しない場合がある

解説

  • 世界の総生産量は約1億9,090万kl。ブラジル、メキシコなどの上位国がプラスであったものの、中国、アメリカの上位2か国のマイナスが影響し、前年比0.1%減となった。
  • 中国(前年比3.9%減)は、消費者の需要が成熟し、飽和した影響を受けて総生産量は減少したものの、中高価格帯の商品は好調に推移。
  • ベトナム(前年比15.4%増)は、2017 年の経済成長率が6.8%となり、2008年以来最も高い成長率を記録。経済成長に伴い、消費動向が活発になり、ビール摂取量が増加したものとみられる。
  • フィリピン(前年比7.9%増)は製造業、サービス業、農業等が好調に推移し、加えて雇用改善など持続的な経済拡大により消費が拡大。飲酒傾向も、主流である低価格なブランデーから、高級品であるビールへシフトが起きている。
  • タイ(前年比7.1%減)は、9月の酒税改正による値上げ、国王崩御による自粛ムードなどが影響し、ビール生産量が減少したとみられる。

(表3)2017年国別ビール生産量~10年前との比較~

  • 日本の生産量に関しては、ビール、発泡酒、新ジャンルの合計。

解説

  • 2017年の世界のビール生産量を10年前と比較すると、増加量は約984万kl(5.4%増)となった。増加量が最も多いのはブラジル(約362万kl)、ベトナム(約296万kl)、インド(約135万kl)と続く。

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