お客様
グループが掲げる持続的成長に向けた経営諸課題やグループ方針改定時など、社会から期待されるグループのあるべき姿を正しく捉えるためにも、ステークホルダーとのエンゲージメントを実施することで社会の声を戦略に反映し、事業を通じた、社会との価値共創を目指します。
サステナビリティ領域における国内外生活者エンゲージメント実施
キリングループはCSV経営を実現するために、ステークホルダーエンゲージメントを継続的に実施しています。国内外の生活者と対話し、各国におけるサステナビリティ意識や社会課題への取組に対して理解を深めています。
寄せられた社会課題や商品に関するさまざまなご意見をもとに、社内関係部へフィードバックを行い、未来のアクションにつなげるディスカッションを行いました。以下の意見内容は、キリングループの経営戦略に反映させるべく今後も継続的に議論を行ってまいります。
オーストラリアでの実施報告(2025年7月)
サステナビリティ意識を持つ25~45歳の男女の方々にご参加いただき、社会課題への取り組みやサステナビリティ意識に対してお客様から意見をいただきました。
当日の内容
- 1 社会課題やサステナビリティに対する意識・行動インタビュー
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1.社会課題に関するお客様の意識・行動
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2.サステナビリティやSDGsに対する意識・捉え方
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3.社会や世の中に良いことをしている企業の活動や想起するイメージ
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4.社会課題解決型商品に対する取り組みとお客様の印象
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5.お客様が期待する未来について。企業への要望
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- 2 いただいたご意見の一部
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1.オーストラリアには移民が多く、グローバルで多様な視点が培われてきた。また、幼少期より教育機関やメディアの影響を受けているため、環境をはじめとした持続可能な社会の実現を意識する機会は多かった。比較的、環境配慮よりも「貧困」や「メンタルヘルス」といった社会的懸念が強い。
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2.商品の選択においては、社会的価値が付加されている商品を手に取りたいと思う。特に、農家と持続可能な食材を支援するような社会貢献型商品には強く共感する。
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3.個人でできることには限界があると感じる。企業へは、事業活動に透明性があり、地域社会と一体となってサステナビリティ活動の成果を大規模に創出する責任を担ってもらうことに期待したい。
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4.20~30年後を考えると、「使い捨てプラスチック問題」、「地球温暖化」、「生活費の高騰」などが懸念される。持続的な社会のために、日常生活に環境配慮を取り込んでいきたいものの、コストや利便性とのバランスも大事だと思う。
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ベトナムでの実施報告(2025年5月)
サステナビリティ意識を持つ20~45歳の男女の方々にご参加いただき、社会課題への取り組みやサステナビリティ意識に対してお客様から意見をいただきました。本調査を行うにあたり、ホーチミンとハノイの地域特性を認識したうえで、双方の生活者と対話しました。
ホーチミン(ベトナム南部)
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経済の中心地
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気候:年間通じて温暖。
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地域特性:オープンマインド、流行に敏感
ハノイ(ベトナム北部)
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伝統と政治の中心地(首都)
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気候:内陸部に近く、四季が見られる。
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地域特性:保守的、近隣コミュニティ重視
当日の内容
- 1 社会課題やサステナビリティに対する意識・行動インタビュー
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1.社会課題に関するお客様の意識・行動
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2.サステナビリティやSDGsに対する意識・捉え方
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3.社会や世の中に良いことをしている企業の活動や想起するイメージ
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4.社会課題解決型商品に対する取り組みとお客様の印象
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5.お客様が期待する未来について。企業への要望
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- 2 いただいたご意見の一部
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1.コロナ禍でのロックダウンで大気汚染の質の改善に関するニュースをソーシャルメディアで見る機会が増え、以降、身体の健康と環境に対する意識が高まった。長期的な心身の健康に影響を与える「水質汚染」や「大気汚染」、「プラスチック廃棄物」など、自身の生活へ目に見える影響を与える環境問題の改善が望まれる。
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2.台風による被害や、農村部の貧困問題を身近に感じている。連帯し、密接な人間関係を重んじる文化による影響もあり、子どもや若者の未来のために、社会的弱者の支援につながる活動は積極的に参加したい。
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3.個人としてサステナビリティやSDGsについては、まだよく分からない点が多いと思うものの、社会貢献に寄与する商品展開や慈善活動は、企業の義務として積極的に注力してほしい。
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日本での実施報告(2024年7月)
昨年度は、「キリン 氷結®mottainai」や「キリンビール 晴れ風」などの社会課題解決型商品の発売を機に、20代から60代までの幅広い世代の方々にご参加いただき、社会課題への取り組みやサステナビリティ意識に対してお客様から意見をいただきました。
当日の内容
- 1 社会課題やサステナビリティに対する意識・行動インタビュー
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1.社会課題に関するお客様の意識・行動
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2.サステナビリティやSDGsに対する意識・捉え方
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3.社会や世の中に良いことをしている企業の活動や想起するイメージ
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4.「キリン 氷結®mottainai」「キリンビール 晴れ風」など社会課題解決型商品に対する取り組みとお客様の印象
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5.お客様が期待する未来について。企業やキリンへの要望
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- 2 いただいたご意見の一部
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1.サステナビリティやSDGsはなんとなく理解はしているものの、日常的にサステナビリティやSDGsを意識して自分ごととして行動する機会は少ない。生活者が自然と参画できる仕組みを企業主導でつくってほしい。
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2.これからの持続可能な未来を考えるにあたって「環境問題」「食料問題」「資源・エネルギー問題」「住み続けられる街づくり」は自分ごととして認識しやすい身近な社会課題。年齢があがるにつれ、地域貢献や健康寿命などへの関心が高まっている。
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3.「キリン 氷結®mottainai」はフードロス削減や生産者支援など解決している社会課題が明確でわかりやすく、自分も商品を購入することでその仕組みを支持したい。
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次世代エンゲージメント
キリングループは「環境ビジョン2050」のもと、グループの枠を超え次の世代も巻き込んで環境課題を解決し、社会にポジティブなインパクトを与えていくために、さまざまな形で次世代とのエンゲージメントを推進しています。
キリン・スクール・チャレンジ
キリングループは、次世代を担う中高生が世界のさまざまな社会的課題の解決に向けて学び、考え、議論して同世代に伝える「キリン・スクール・チャレンジ」を2014年から開催しています。
持続可能な農業・林業・容器包装をテーマに集合形式で開催し、同世代に訴えかけたいことを写真やスケッチブック・リレーなどの手法で表現し、SNSへ投稿することをワークショップのアウトプットとしています。
全国ユース環境ネットワーク
キリングループは、独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金が主催する「全国ユース環境ネットワーク」を、2013年から(前身である「全国高校生エコ・アクション・プロジェクト」の時から)支援しています。
「全国ユース環境ネットワーク」では、日頃から環境活動に取り組む高校生の活動事例を全国から募り、選考を得た上で選ばれた高校生たちが地方大会を経て、全国大会に出場します。高校生たちの環境活動は、それぞれ地域の問題を反映したものが多く、次世代を担う若い世代の課題認識を理解する貴重な場となっています。
支援活動の一環として年に1回、高校生の企業訪問を受け入れています。これまで、中野本社をはじめ、横浜のパッケージイノベーション研究所や中央研究所、椀子ヴィンヤードを訪問し、実際の研究現場、生産現場を見てもらいながら、意見交換を行っています。