消費者志向自主宣言・フォローアップ

理念

  • 1.
    食と健康の領域で、情熱をもって真摯にお客様に寄り添い、一緒になって幸せな未来をめざします。そして、技術に立脚した品質本位のものづくりを通じて、人々の健康で心豊かな生活に貢献します。
  • 2.
    安全で安心いただける商品・サービスを提供し、お客様の声を大切にして満足度の向上を図り、信頼される企業をめざします。
  • 3.
    社会と共有できる価値の創造(CSV)という経営方針のもと、「酒類事業を営むキリングループとしての責任」を果たし、「健康」「コミュニティ」「環境」という社会課題の解決に主体的に取り組むことで、お客様の幸せに貢献します。
  • CSV=Creating Shared Value

取組方針

1.常にお客様の立場に立って考えるという企業風土の醸成

  • (1)
    お客様本位、お客様満足が第一であるという経営トップの考え方を、従業員との直接対話等を通じて社内への浸透を図ります。
  • (2)
    お客様が価値を認めご満足いただける商品・サービスを提供できるための社内研修を実施します。

2025年 主な取り組み・成果

(1)「お客様本位」の浸透と実践に向けて
  • 創業以来の姿勢である「お客様本位」の考え方、お客様や社会の課題を解決していくことの重要性を“トップメッセージ”として、キリングループ全体へ社内報、動画、社内イントラネット等を通じて発信し、従業員が自ら考える機会を創出しています。また、経営陣によるグループ各社全国事業所の従業員との対話を実施し、浸透を図りました。
  • キリングループでは、ブランド戦略、商品開発、コミュニケーション設計といったマーケティング活動全般において、「お客様本位」を理念として掲げるにとどめるのではなく、日々の意思決定や行動におけるすべての判断軸を「お客様」に置くことを重視し、その定着を進めてきました。マーケティング部門においては、ブランドマネージャーを中心に、お客様視点から価値を捉え直す取り組みを推進したほか、経営メッセージやマーケティング機能の中長期方針と連動させながら、「お客様や社会的な課題の視点から見て、意味のある価値を提供できているか」を問い続ける対話を部門内で継続しています。これらの取り組みを通じて、マーケティングに携わる従業員一人ひとりが、自身の業務とお客様価値・社会価値とのつながりを意識し、リーダーシップを発揮しながら、失敗を恐れず挑戦できる組織風土の醸成を進めました。
(2)社内研修の実施
  • お客様からのお申出に対応する営業担当者とお客様相談員向けに、応対品質の向上を目的とした研修を開催しました。また、新入社員向けに、お客様対応に必要な基本コニュニケーション習得のための研修を毎年開催しています。
  • お客様相談室員の人財育成を目的として、本年度もお客様対応専門員資格(一般財団法人日本産業協会主催)の取得を推進してきました。消費者関連の知識を学び、お客様との直接の接点で、お客様に寄り添い、真意を汲み取ることで、適切な対応を可能にするためのスキルを習得しています。

2.お客様の安心につながる情報の適切な開示

  • (1)
    適正飲酒の啓発活動を継続的に行っていきます。
  • (2)
    商品・サービスにかかわる品質情報のコミュニケーションを充実させることで、安心感や信頼感の向上につなげていきます。

2025年 主な取り組み・成果

(1)適正飲酒啓発への取り組み
(2)Webでの開示情報の拡充
  • 「商品情報サイト(www.kirin.co.jp)」での開示
    「商品・品質情報」において、商品の原材料やアレルゲン、栄養成分等の情報を提供しています。情報はアレルゲンの表示対象品目の変更などの法令改正に合わせ、適切な内容としております。2025年には、水商品の採水地や一部のワインの栄養成分など、お客様からのお問い合わせが多い情報を「商品・品質情報」に追加いたしました。
    また、お客様相談室ホームページの「よくあるご質問」では、有機フッ素化合物(PFAS)など、お客様の関心の高い商品の安全や品質に関するQAを、随時追加・更新しました。
  • 「企業情報サイト(www.kirinholdings.com)」での開示
    「品質保証」において、キリングループの品質方針、品質マネジメント体制、各事業領域における安全・安心の取り組みをご紹介しています。掲載している情報は、社内外の変化に応じて適宜更新しております。例えば、キリングループの製造工場では、安全でお客様に安心していただける商品を提供するために、GFSI承認国際認証である食品安全マネジメントシステムなどの取得を進めており、新たにグループに加わった事業会社も含めて取得状況を公開しています。

3.お客様の声を活かす仕組みづくり

お客様からいただいた貴重な声を全従業員に共有し、より良い商品・サービスの提供に活かしていきます。

2025年 主な取り組み・成果

(1)お客様の声への対応と共有

お客様相談室では、ご連絡を受けた時点で、その内容を情報管理システムに入力し、社内の各関連部門と連携しながら、迅速かつ丁寧に対応しています。2025年は、電話、メール、お手紙で年間約36,000件のお問い合わせやご意見、ご指摘※をいただきました。
寄せられたお声は、翌日までに「日報」として社内共有する他、「月報」、「トピックス」等のレポートを発信するとともに、お客様相談室の社内ポータルサイトで常時掲載し、グループ従業員に共有する取組みを継続しています。
また、何かお困りごとや知りたいことがあったときに、お客様相談室に電話やメールをされることなくお客様ご自身で解決していただけるようお客様相談室ホームページの「よくあるご質問」QAを適宜更新している他、AIチャットボットの回答に、より到達しやすくなるよう整備を進めてきました。
さらに、2025年1月より本格稼働した有人チャットは、コミュニケーターが対応する新たなチャネルとして定着しつつあります。

  • ご指摘=商品やサービスに対するお客様のご不満が形となって現れたもののこと。
(2)お客様の声を改善につなぐ仕組み
  • お客様から寄せられたご意見やご要望を取り入れ、商品やサービスの開発、改善、充実を図るために、お客様相談室と研究開発、製造、販売、企画などの関連部門が集まる“改善ミーティング”を毎月実施し、改善につながった代表的な事例はホームページでご紹介しています。
  • また、お客様対応後に実施したアンケート結果をもとに、対応上の不備はないか常に振り返り、改善を図っています。

4.社会課題の解決に資する商品・サービスの開発・提供(CSVの推進)

  • (1)
    お客様のこころと体の健康増進につながる商品・サービス・事業を創造します。
  • (2)
    事業活動を通じた地域活性化や、サプライチェーンの持続可能性強化により、地域社会に貢献します。
  • (3)
    事業活動における環境負荷軽減の取り組みを進めていきます。

2025年 主な取り組み・成果

(1)お客様のこころと体の健康増進につながる商品、サービス、事業の創造

キリンホールディングスは、独自素材「L. lactis strain Plasma(以下、プラズマ乳酸菌)」を中核に、“免疫ケア”という新たな健康習慣の定着を目指し、商品・サービス・事業の創造に取り組んでいます。
プラズマ乳酸菌は、健康な人の免疫機能の維持をサポートする乳酸菌として、長年にわたる研究と科学的エビデンスの蓄積に基づき展開しており、飲料・食品・サプリメントなど、多様なライフスタイルや嗜好に合わせて、日常生活に無理なく取り入れられる幅広いラインアップを提供しています。
2025年には、キリンビバレッジ、小岩井乳業、キリンホールディングス各社を通じて、iMUSE(イミューズ)ブランドを中心に商品ポートフォリオを充実させ、飲料・ヨーグルト・サプリメントの各カテゴリーにおいて、「おいしさ」「続けやすさ」「機能性」を両立した免疫ケア提案を強化しました。これらの取り組みにより、プラズマ乳酸菌関連商品の2025年の年間販売金額は280億円規模に達し、免疫ケア市場における存在感を一層高めています。
また、パートナー企業との共創も拡大しており、プラズマ乳酸菌を配合した機能性表示食品は、国内で12社24商品に拡大しました(2025年12月末時点)。海外においても、アジアを中心に欧米・その他地域へと展開が進み、プラズマ乳酸菌の海外向け菌体出荷は、販売金額で前年比約5割増と大きく伸長しました。
こうした商品展開に加え、HS事業本部では、生活習慣や社会課題に着目した新たなサービス・事業創造にも積極的に挑戦しています。その代表例が、減塩に関する社会課題に向き合う新規事業「エレキソルト」です。
電流波形技術を活用し、減塩食品でも塩味やうま味を感じやすくするスプーン型デバイス「エレキソルト スプーン」は、2024年に発売され、「CES Innovation Awards® 2025」において「Digital Health部門」および「Accessibility & AgeTech部門」の2部門で受賞するなど、世界的にも高い評価を獲得しました。
現在は、増産体制の構築とともに、海外展開や用途拡張を視野に入れた事業展開を進めています。
キリンホールディングスは今後も、科学的知見と技術を基盤に、商品提供にとどまらない価値創造を通じて、お客様一人ひとりの健やかな生活と、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

(2)事業活動を通じた地域活性化、サプライチェーンの持続可能性強化による地域社会への貢献
  • キリングループは、「人と人、人と社会のつながりによる地域経済・コミュニティの活性化」「原料原産地の持続的な発展」「人権の尊重」の領域で、事業活動を通じた地域活性化や、持続可能な地域社会への貢献を目指しています。
  • キリンビール社はビールの新商品「キリングッドエール」を発売し、同時に日本の未来を明るくするブランドアクション「グッドエールJAPAN」を開始。このアクションは「未来に向けて人と人とのつながりをつくり、日本各地の地域コミュニティを元気にする活動」を、47都道府県の自治体と連携し、売上の一部を活用しながら支援する取り組みです。「グッドエールJAPAN」を通じて人や社会に明るさをつないでいきたいという思いで、「すべての人を明るくするビール」を目指し、できることから少しずつ取り組んでいきます。
  • キリンホールディングス社と、東京大学大学院新領域創成科学研究科は、スリランカ紅茶農園従業員のウェルビーイングとネイチャー・ポジティブに向けた取り組みの社会的・環境的インパクト評価に向けた共同研究を2025年6月より新たに開始しました。今回の共同研究では、スリランカの紅茶農園で働く人々のウェルビーイングの構成要素にはどのようなものがあり、それらの構成要素を踏まえウェルビーイングを向上させることのできる取り組みにはどのようなものが考えられるか、また、持続可能な原料生産に向けた環境の取り組みをどのように現地で展開することができるか検討することを目的としています。
(3)事業活動における環境負荷軽減の取り組み
  • キリングループは、2020年2月に「キリングループ環境ビジョン2050」を発表し、「気候変動」「生物資源」「水資源」「容器包装」の4つを重要なテーマとして掲げ、複合的に発生し相互に関連する環境問題に対し、これらを個別の課題としてではなく、相互に関連する課題ととらえ、統合的に解決することを目指しています。

以上

2026年4月17日

キリンホールディングス株式会社 代表取締役社長COO

南方 健志