健康経営の実現
お客様へ健康をお届けする企業として、従業員が健康で活き活きと仕事に向きあえる環境・機会をつくっていきます。
方針・戦略
健康経営の実現に向けて
キリングループは、自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献します。
このグループ経営理念を実現するための原動力は人財です。従業員が健康で活き活きと働ける環境づくりを目指して、2017年にキリンホールディングス社長による「キリン健康宣言」を発信し、健康経営に取り組んでいます。
【キリン健康宣言】
キリングループは、社会とともに持続的に成長するため、健康という社会課題の解決に貫献します。
そのためには、従業員一人ひとりが、明るく健康で、活き活きと働いていることがなにより重要です。
各自が、自分自身の健康維持に主体的に取り組むことに加えて、グループとしても、これまでの安全衛生の枠組から更に踏み込み、従業員の健康づくりを積極的に支援します。
2017年3月
キリンホールディングス株式会社 代表取締役社長
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※「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。
キリングループでは、人間の無限の可能性を信じる「人間性の尊重」という考え方を人事の基本理念とし、従業員一人ひとりが、新たな価値創造に向かって挑戦し、活き活きと働くことで、仕事を通じて成長し続ける環境を提供していきます。
経営戦略と人財戦略の連動
キリングループでは、人間の無限の可能性を信じる「人間性の尊重」という考え方を基本理念とし、従業員一人一人が、新たな価値創造に向かって挑戦し、活き活きと働くことで、仕事を通じて成長し続ける環境を提供していきます。
そして人財戦略の基盤に健康経営を位置付けており、健康経営においても、人財と組織文化(P&C:people&culture)の両面から取り組みをすすめています。
また、キリングループの人事の基本理念である「会社と従業員はイコールパートナー」という考えに基づき、会社は安心して活き活き働ける職場づくりと様々な健康施策などを通じて、従業員が自らの健康について気づき考える機会を提供し、従業員はそれらの機会を活用して、主体的に自身の健康の維持・増進に取り組むことをめざしています。
取り組みの全体像
健康経営戦略マップ
外部評価
令和6年度健康経営度調査で、健康経営優良法人に認定されました。
関連リンク
キリングループではグループ全体で健康経営を推進しています。更に、各社ごとに自社従業員の課題に対応した施策を追加実施しています。
グループ会社の健康経営
キリンビバレッジの健康経営:健康経営の実現 | キリンビバレッジ株式会社 | KIRIN - キリンホールディングス株式会社
協和発酵バイオの健康経営:健康経営の取り組み|会社概要|企業情報|協和発酵バイオ株式会社
協和キリンの健康経営:健康経営の取り組み|人材ポートフォリオ|協和キリン
その他関連リンク
労働安全衛生方針:労働安全衛生の確保
キリングループのイノベーションの源泉:人財力(人的資本)
ガバナンス
健康経営推進体制
キリングループでは、キリンホールディングス㈱代表取締役社長を最高責任者として健康経営に取り組んでいます。副社長でもある人事総務担当役員(CPO)が、グローバルも含むキリングループの健康経営を推進する役割を担っており、2026年からはグローバルでの推進を目的に、CPOを議長とした「キリングループ健康経営会議」を発足させる予定です。
国内の健康経営は、キリンビール健康保険組合の理事長も兼任するキリンホールディングス㈱人財戦略部長が議長となる「国内健康経営推進会議」の中で、国内主要グループ会社の人事総務部長・健康保険組合とともに、KPIや重要指標のモニタリング、健康経営の推進に関する議論を行っています。
「国内健康経営推進会議」の内容は「キリングループ健康経営会議」にも報告されます。「キリングループ健康経営会議」で議論された内容はキリンホールディングス社長が議長を務める「グループCSV委員会」に報告し、取締役会にも付議・報告される体制をとなっています。
また、具体的な実務推進においては、施策の検討、健康推進の状況確認、好事例の横展開などを目的に、国内各社の健康推進担当者と健康保険組合のメンバーが参加する「国内健康経営推進担当者会議」のなかで議論しています。
すべての会議体は、キリンホールディングス㈱人財戦略部内に発足したWellbeingチームにて取りまとめを行っています。また、随時、産業医/労働安全衛生コンサルタントより助言をいただき、適宜事業所の産業医や組合・従業員代表とも連携しながら従業員の健康の維持・増進に取り組んでいます。

指標と目標
概要
従業員一人ひとりが、日々活き活きと健康な状態で働き、高いパフォーマンスを発揮し、働きがいを高めている状態の実現に向けて、CSVコミットメントに3つの成果指標を定め、達成に向けて取り組んでいます。
2027年の取り組み指標と目標値
| 項目 | 目標値 |
|---|---|
| プレゼンティーイズムの調査スコア (WHO-HPQによる絶対的プレゼンティーイズム) |
66.5% ※1 |
| 適正体重維持者率 (BMI 18.5~25未満) |
66.0% ※2 |
| AUDIT(※3)8点未満の従業員の割合 | 73.0% ※1 |
- ※1対象会社:国内キリングループ従業員
- ※2対象会社:キリンホールディングス、キリンビール、キリンビバレッジ、メルシャン、協和発酵バイオおよび協和キリン
- ※3AUDIT (The Alcohol Use Disorders Identification Test) の略飲酒習慣スクリーニングテスト
キリングループの健康関連実績
各社の健康関連実績
キリンホールディングス
| 項目 | 補足 | 2023年 | 2024年 |
|---|---|---|---|
| 適正体重維持者率※原籍で算出 | BMI18.5~25未満 | 66.5% | 65.3% |
| AUDIT8点未満割合 | AUDIT飲酒習慣スクリーニングテスト回答結果より算出 | 70.8% | 72.6% |
| プレゼンティーイズム | WHO-HPQにて計測 | 63.0% | 63.3% |
| 休業災害度数率(LTIR) | 被災者数/百万時間 | - | 0.00 |
| 定期健康診断受診率 | 100% | 100% | |
| 定期健康診断後の精密検査受診率 | 健康診断後産業医判定で要受診となった従業員の受診率 | 75.9% | 68.1%※ |
| 特定保健指導実施率 | 特定保健指導対象者の受診率 | 71.0% | 集計中 |
| ハイリスク者の受診率 | 医療機関から即受診なった従業員の受診率 | 100.0% | 100.0% |
| ストレスチェック受験率 | 95.3% | 95.7% | |
| ストレスチェック総合健康リスク | 仕事の量的・質的負担、周囲のサポートの状況から算出 | 78 | 75 |
| 喫煙率 | 現在たばこを習慣的に吸っていますか?の問いの「はい」の回答率 | 8.8% | 8.7% |
| 運動習慣比率 | 1週間に2回、1日あたり30分以上の運動を実施している人の割合 | 29.8% | 30.0% |
| 労働時間の状況(年間総労働時間) | 1,937時間 | 1,944時間 | |
| 休暇取得の状況(年休取得率) | 年次有給休暇の取得率 | 61.0% | 60.0% |
| 傷病による欠勤の人数割合 | - | 0.7% | |
| ワークエンゲージメント | 新職業性ストレス簡易調査票のワーク・エンゲイジメント 職場の一体感から算出 | 2.72 | 2.77 |
| いきいき度 | ワークエンゲージメントと職場の一体感の設問項目から算出 | 126 | 129 |
- ※組織変更により事業場が追加となった
グループ会社
その他の指標
健康経営推進の取り組み
キリングループでは、人事の基本理念である「会社と従業員はイコールパートナー」という考えに基づき、会社と従業員双方が役割を果たしています。
会社は安心して活き活き働ける職場づくりと、様々な健康施策などを通じて、従業員が自らの健康について気づき考える機会を提供し、従業員はそれらを活用して、主体的に自身の健康の維持・増進に自ら取り組むことを目指しています。
睡眠マネジメント施策の実施
睡眠の改善
グループ内で実施した社内調査でプレゼンティーイズムと生活習慣を確認したところ、「睡眠」との相関が高いことがわかりました。別途実施した調査で健康リテラシー・関心度と健康行動の関係を確認したところ、グループ共通で「睡眠」は関心度が高いが行動に移せていないため、行動促進の機会があることがわかりました。以上の結果から、関心層を行動に移すきっかけとして睡眠施策を展開しています。
<グループ>睡眠セミナーの実施
グループ従業員対象の睡眠セミナーを実施し、睡眠の改善行動のきっかけづくりを行いました。
グループ全体で18社の従業員526名が参加、終了後アンケートでは、セミナーの満足度肯定回答が90%、行動変容へのプラスの影響回答が97%でした。
<キリンホールディングス>「睡眠改善プログラム」を実施
睡眠セミナーの視聴や睡眠コラムの配信によるリテラシー向上、睡眠計測デバイスの配布による睡眠の可視化(客観評価)を通じて、参加者にあった良い睡眠習慣を身に着け、継続することを目指すプログラムです。
参加者アンケートの結果、プログラム実施前後で、1週間のうち十分な睡眠がとれている従業員の割合(主観評価)の増加が確認できました。
参加者アンケートの結果、プログラムの満足度肯定回答率は81%、トライアルで導入した睡眠相談は、少ない人数ながら利用者の満足度は高い結果となりました。
運動施策の実施
<グループ>
健康保険組合と連携して、アプリ上の仮想ウォーキングイベントを年に2回実施しており、参加者が少しずつ増加しています。
- 参加状況
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2021 春 228チーム 1,310名 秋 230チーム 1,687名
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2022 春 219チーム 1,517名 秋 245チーム 1,819名
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2023 春 250チーム 1,902名 秋 244チーム 1,757名
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2024 春 266チーム 1,980名 秋 290チーム 2060名
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2025 春 311チーム 2,443人
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参加者アンケートによると、参加理由では、「いつも参加しているから:38%」に加え、「周囲に誘われたから:34%」との結果となっており、チームで参加することで、つながりが感じられることも、年々参加者が増加している理由の1つと想定しています。
チームの交流会を実施するなどの交流の機会となり参加者のWell-beingにもつながっていると考えています。
<キリンホールディングス>
2023年のスコアリングレポートでは、キリンホールディングスの従業員はグループ内比で「歩行不足・運動不足の人の割合が高い」ことがわかりました。
ウォーキングイベントを活用し、体を動かす機会づくりのきっかけとしてもらいたいと考えています。
参加者アンケートでは、74%が次回も参加したいと回答しています。
キリンホールディングスの参加者は前年春から2ポイント上昇しました。
健康セミナーの実施
<グループ>
グループ従業員を対象に、「運動・食事・メンタルヘルス」など日常生活に気をつけることを習慣化するための秘訣を学ぶセミナーを開催しました。
グループ15社から20代から60代の379名が参加しました。参加者アンケートの満足度肯定回答が92%行動変容へのプラスの影響回答が94%でした。
女性特有の健康課題への対応
<グループ>
国際女性デーに実施したアンケートより、「女性の健康課題について話題にしづらい」などの回答が複数ありました。
誰もが働きやすい職場づくりに向けて、女性特有の健康課題への対応や理解を深めるためのセミナーを実施しました。
<キリンホールディングス>
組織づくりの観点で、リーダー層向けの定期的な研修が必要との判断で、経営職向け研修を実施しました。
メンタルヘルスラインケア、女性特有の健康課題に対する理解の重要性に加え、仕事と育児・介護の両立支援、男性育休取得支援など、幅広い内容を学ぶ機会とし、経営職の95.6%が受講しました。
国際女性デーのアンケートで女性従業員が関心のあるテーマを聞いたところ、「PMS」や「更年期」があげられました。
これらの結果を踏まえ、キリンホールデングス勤務の女性従業員を対象に、女性の健康研修を新規で実施し76名が参加しました。
参加者アンケートでは、90%が大変有意義だった・有意義だったと回答。
参加理由では「女性の健康課題について知識を深めたかったから」が最も多い結果となりました。今後も継続した開催を予定しています。
適正飲酒啓発
酒類事業を持つ企業グループとして、従業員が適正飲酒を理解・実践し、社会にも広げていくことを目的に、研修の実施や健康プログラムの提供を行っています。
適正飲酒研修の実施
- グループ従業員を対象に、適正飲酒研修をEラーニングで毎年実施しています。酒類を事業にもつ企業グループの従業員としてお酒の正しい知識を身に着け、自らが適正飲酒を実践するとともに、周囲へSlow Drinkを推奨します。
研修資料の一部
参加状況
| 年 | 実施者 | 実施率 |
|---|---|---|
| 2022年 | 14,597名 | 93.5% |
| 2023年 | 18,782名 | 92.3% |
| 2024年 | 14,500名 | 93.2% |
適正飲酒チャレンジの実施
健康経営支援サービス WellWaの開発プログラム、適正飲酒チャレンジを実施。
健康アプリWell wa(ウェルワ)を活用したプログラムです。
参加者アンケートの結果、満足度は67%、78%の参加者が適正飲酒を継続できそうと回答しました。
メンタルヘルス
ラインケア
メンバーの不調や異変の早期発見、メンバー支援などの対処方法を学ぶ機会としてリーダー対象のラインケア研修を実施しています。

セルフケア
従業員一人ひとりがストレスについて理解し、うまく付き合い対処していく方法を学ぶ機会として国内従業員対象にEラーニングを実施しています。

また、希望者参加のセルフケア・ラインケア研修も毎年実施しています。
コラボヘルスの取り組み
従業員の生活習慣病予防に向けて会社と健保が連携して取組む重点6領域を設定し取り組んでいます。
歯科疾患対策
コロナ渦で低迷していた従業員の歯科健診受診率アップのため、従来の職場歯科健診に加え、郵送型歯科健診と3Dデジタルでデータ化する全く新しいスタイルの歯科健診を導入(中野本社でトライアル実施)。その結果、ほぼ全事業所で従業員向けの歯科健診を実施することができました。
たばこ対策
「たばこ」は喫煙者本人だけでなく、周囲の方の健康に影響を及ぼします。当社では従業員向けにオンライン禁煙プログラムの提供や禁煙外来を受診できる医療機関の情報提供を行っています。
オンライン禁煙プログラムは、スマートフォンがあれば誰でも利用できるオンライン面談によるプログラムです。その他、LINEを活用したプログラムなど、少しでも禁煙に興味がある従業員を支援しています。何度失敗しても何回でもチャレンジできる仕組みになっています。
また、禁煙プログラムの参加よりハードルが低く、気軽に禁煙のキッカケ作りになる禁煙補助薬であるニコチンガムを無料配布する施策も実施中です。
複数の禁煙方法を案内することで、喫煙者一人ひとりの状況に合わせて禁煙に取り組めるよう促しています。
従業員や家族向けにLINEを活用
社員や社員のご家族向けにLINEサービスを利用して、健康に関する大切な情報や健康診断の申込方法などをわかりやすくダイレクトにお届けしています。

スポーツ施設の活用
スポーツ施設との法人契約により、従業員の主体的な健康維持をサポートしています。(キリンビール健康保険組合)

協和発酵バイオの健康経営:健康経営の取り組み|会社概要|企業情報|協和発酵バイオ株式会社
協和キリンの健康経営:健康経営の取り組み|人材ポートフォリオ|協和キリン
キリンビバレッジの健康経営:健康経営の実現
キリングループでは、グループ会社と連携して事業を通じた「キリングループならではの社外への健康推進」に取り組んでいます。
キリングループ持続可能なサプライヤー説明会の開催
キリングループは、グループ全体の調達機能をキリンホールディングスが担っています。
持続可能な調達の実現のため、サプライヤーの皆さまのご協力が大変重要と位置づけ、連携強化に取り組んでいます。
・サプライヤー説明会では、キリングループの調達方針や「持続可能なサプライヤー規範(安全・安心/人権/安全衛生・健康/環境/誠実なビジネス)」を確認しました。
・更にサプライヤーの皆さまには、「適正飲酒研修」や「免疫ケアセミナー」等にご参加いただきました。

適正飲酒セミナーの様子


免疫ケアセミナーの様子
サプライヤー説明会には、オンラインを含め約200社、500名の皆さまにご参加いただきました。
お酒に関する正しい知識を啓発し、次世代や取引先企業の健康を支援
アルコールの有害な摂取の根絶と節度ある飲酒文化の醸成に向けて、有害な摂取の悪影響に関する情報を広くお届けし、お客様のお酒や飲酒に関する理解を深めていただく啓発活動を行っています。
適正飲酒啓発活動
新社会人、関係先企業、工場見学者への啓発セミナーの実施
適正飲酒啓発セミナーの様子
免疫ケアの啓発活動による医療従事者や次世代の健康支援
全国の医療従事者を対象に、免疫の重要性を発信し、日々の健康をサポートしています
免疫ケアセミナーの実施

WellWaを通じて、個人・組織のウェルビーイング推進をサポート
WellWa(ウェルワ)は、個人・組織のウェルビーイング推進をサポートする法人企業向けサービスです。WellWa(ウェルワ)アプリでは、チーム対抗の健康イベントや飲料へのポイント交換など、飽きることなく続けられるさまざまな機能を豊富に揃えています。アプリの他にも、従業員の健康習慣をサポートするセミナーや、飲料や食品の置き型サービスなど各種サービスを提供しています。