製造

リスクに応じた節水対応

工場で使用する水の削減は大きな課題です。キリングループでは、必要な時に必要なだけの水を使う取り組みに加えて、水の循環利用などを進めて節水に取り組んできました。
一方で、工場の流域の水リスクにも着目し、これを調査してリスクの程度を把握し、そのレベルに合わせた節水設備の導入・運用を行っています。

  • CIP設備

  • 外洗機

用水のカスケード利用

工場で使う水の多くは設備や配管の洗浄・殺菌工程で使用されます。洗浄できていることを品質面で確認・保証できる体制・仕組みを整えるとともに、無駄な水を使わないように流量・流速を厳密に管理しています。そのうえで、用途に応じた水の再利用を積極的に推進しています。
具体的には、配管や設備などの洗浄工程で使った最後の「すすぎ水」は水の清澄度が比較的高いため、最初に配管を洗う工程で利用することが可能です。このように、洗浄で使った水の水質に応じた用途で繰り返し使うカスケード利用を行っています。実際には、回収できる水の量と使用する水の量のバランスやタイミングをあわせるなど、確実に洗浄できていることを保証するには設備を使いこなすノウハウが必要です。キリングループでは、様々なノウハウ・アイデアを出し合い、結果をフィードバックするなどして改善しながら技術として蓄積し、高いレベルの節水を実現しています。

  • タンク洗浄でのリンス水のカスケード利用

高度用水処理設備

ライオンは、事業を展開する地域社会内の水管理の改善に向けて、革新的な方法を適用できるよう常に模索しています。2009年にはクイーンズランド州ブリスベンにあるCastlemainePerkins Brewery向けの水リサイクルプラントを設置しました。これにより、伝統のブランドであるXXXX Gold(フォーエックスゴールド)の醸造に使用される水を半減することを目指しています。この10年で、当醸造所は水管理分野で世界トップクラスの水準に近づきつつあり、引き続き環境保全の範囲の拡大に努めています。
醸造における水の用途は主に2つあり、ビール自体の製造に使用される水と、醸造工程で使用される水です。この水は洗浄、冷却、低温殺菌など、製品に関連しないプロセスで使用されます。地域の水道水利用を最小化するために、ライオンはクイーンズランド州政府と提携して2009年に廃水を回収利用するための逆浸透(RO)プラントを設置しました。
2019年、プラントからは2億4000万Lを超える水が供給されましたが、この量はオリンピックサイズのスイミングプール96個分に相当します。2019年、醸造所は1週間に平均470万Lのリサイクルを行いました。その結果、XXXX Goldを1L生産するために使用した水は2.5Lとなり、世界トップクラスに迫る用水原単位になりました。
この技術はキリングループで共有され、日本ではキリンビール神戸工場で活用されています。